第十三話 『兄~シルヴァ』

神聖なる物語 第十三話 『兄~シルヴァ』

町長「これが・・・ヒスイの蟲笛じゃ。」
その蟲笛は、言葉では表せないほど神秘的だった。
アルル「町長!」
「さっさとよこせっ!」
ごろつきが叫ぶ。

町長「ほれ・・。」
と言って、笛を差し出す。その瞬間、町長が倒れる。
アルル「待てッ!」
ごろつき「なんだぁ?」
アルル「その蟲笛・・・返してもらおう。」
といってアルルがごろつきから取り上げようとする。

「それは無理だな・・・。」

レッドメア「上か!?」
エル「上だな・・。」

黒い影が降りてくる。

「蟲笛は必要不可欠だ。お前達には渡せない。」
アルル「何!?」
ジュエチャ(こいつは・・・。)
激しく動揺している。何かあったのだろう。
チャオリン「ジュエチャ・・・、あれって・・ウグッ!」
エル「黙ってた方がいい・・・。」
チャオリン「そうね・・・。」

黒い影が叫ぶ。
「さあ、その蟲笛、返してもらおう・・・。」
「いや、その前に・・・久し振りだな、ジュエチャ。」
ジュエチャ「!!!」
ジュエチャ「やはり・・、あんたは・・。」
レッドメア「まさか!」
エル「そのまさかだ。」
チャオリン「こんな所にいたとはね・・・。道理で見つからないわけよ。」

アルル「知り合い・・・・ですか?」
レッドメア「知り合いも何も・・・こいつは・・。」
ジュエチャ「シルヴァ・・・・俺の兄だ。」
アルル「え・・・・。」
ジュエチャ「こんな所で会えるとはな・・・。」
シルヴァ「生きていたか・・・。」

ジュエチャ「アルル・・・だったな。コイツとはやり合うな。絶対だ。」
ジュエチャ「こいつは俺と、エルと、レッドメア・・・チャオリンの家族を殺した。一晩で、だ。」
シルヴァ「フン、違うな。お前らが守れなかったのが悪い。」
ジュエチャ「・・・・。俺はここで、あんたを殺さなければいけない。さしちがっても・・・。」
シルヴァ「お前はまだ弱い。」
ごろつき「シルヴァ様。。。御時間が・・。」
その時は誰も気付かなかったが、アルルの持っているヒスイの蟲笛がだんだん光りを失っていた。

シルヴァ「もう少しまて・・。」

エル「シルヴァ・・・。お前に聞きたい事がある。」
エル「お前は一体どうやって来たのか。ラグエルという人物が関係しているのか?」
シルヴァ「ラグエルは・・・俺の父。ジュエチャは、ラグエルがこの世界に来た後生まれた。」
ジュエチャ「俺の父・・・?」
シルヴァ「そう、最初に出された指令は、お前達をラグエルの元へ連れて行くこと。」
シルヴァ「あのメールを送ったのは俺だ。中身はその気にさせるための嘘だ。」
ジュエチャ「俺を連れて行くのか・・・。」

シルヴァ「そうだ・・・。」
レッドメア「ジュエチャは連れて行かせないぞ!」
エル「そうだ。行かせるわけにはいかぬ。」
チャオリン「あんたなんかにつれていかせないんだから!」
シルヴァ「力ずくでも連れて行け。それが命令だ。」
レッドメア「望むところ!」

ジュエチャ「まて・・・。こいつは俺が殺る・・・!」
シルヴァ「いい度胸だな、ええ?」
シルヴァ「今のお前など、片手で十分だ。」
ジュエチャ「・・・・。ハザード・レクイエム!」

辺りに衝撃波が走る。

シルヴァ「ダークネス・レクイエム。」
衝撃波と衝撃波が激突し、ジュエチャは吹っ飛んで、かべに激突した。
ジュエチャ「くっ・・・。」
シルヴァ「分かったか、俺とお前の差が。」
ジュエチャ「ま・・・まだまだァ!」


続く

このページについて
掲載号
週刊チャオ第88号
ページ番号
14 / 24
この作品について
タイトル
神聖なる物語
作者
めんちかぶ~ら(めんちか)
初回掲載
週刊チャオ第69号
最終掲載
週刊チャオ第103号
連載期間
約7ヵ月27日