「9章」 117話 『思惑と疑惑』

真実の冒険 「9章」 117話 『思惑と疑惑』

-----飛空挺内部_エントランス-----


「こちらガイア、久しぶりだな」


ガイアは操縦室の無線機からDN帝国本部の『スパイ』と呼ばれるチャオへ連絡をした。
『スパイ』は1-5秒間ほど黙っていたが口を開いた。


「ガイアか、なぜお前が連絡をしてきた。」
「セヴンからお前が『スパイ』という話を聞いたんだ。セヴンへ送ってきた機密文書は正しいものなのか教えてほしい。また世界政府との繋がりについてもだ。」
「なるほどな。まあ機密文書は正しいんじゃねえかな。世界政府の繋がりは上層部にしか分からん。」
「こっちは真面目に聞いているんだ!!」
「お前らに送りつけた機密文書が世界政府に渡ったことでDN帝国は制裁され危険な状態になっているとだけ言っておこう。
 しかしこれ以上の事は言えん。後はDN帝国に来ればわかる。自分の目で見て確かめろ。罠だと疑っているかもしれんが来るのはお前ら次第だ。」
「なぜ機密文書を送ってきた!?」
「これから緊急会議があるから失礼する」
「おい!!」


『スパイ』からは一方的に連絡を切られる。
ガイアは一瞬取り乱したような感じがしたがすぐに冷静になった。
横から船を操縦しているセヴンが喋りかける。


「なんか言ってたかい」
「結局機密文書の正当性などは分からず仕舞いだ。『スパイ』からの言動からはDN帝国に誘われているようにも感じた。」
「なるほど」


「(結局は何が正しいか分からん。。俺はどうすれば??DN帝国の罠にしか聞こえないが)」


ガイアは操縦席を後にし、再びエントランスへ戻った。
エントランスではオキス、レッド、レイズが備えつけられている大画面モニターを見ていた。
どうやら速報ニュースが流れている。
オキスはガイアが戻ってきたことが分かるとすぐに手招きをした。


「ガイア!DN帝国が大変なことになっているぞ!!」
「どういうことだ」
「いいから早くこっちへこい!!」


ガイアは駆け足で戻りモニターを確認した。
するとそこには以下ニュースが流れていた。


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『速報 DN帝国の機密文書流出_世界政府はDN帝国へ資金凍結や経済制裁を加えることを発表』

世界政府は本日、DN帝国に関する機密文書を入手したことを公表。
DN帝国が世界政府から受けった資金にて一部の国を強制的に支配していたことを明らかにした。
DN帝国は世界政府が軍事力を持たないため、軍事の請負を世界政府から受けていた。
世界政府の目的としては治安が悪い国へDN帝国を派遣させ治安の正常化や財政難の援助をすることを目的としていたが
派遣結果は全て報告書として提出されており、今回流出した機密文書とは異なる内容となっていた。
世界政府は今回の件に関し、自機関の管理体制の甘さを重く受け止めており、今後各国へ向けて謝罪会見を開くことを予定している。
またDN帝国へは資金の凍結及び軍事力以外の部分での経済制裁を加えることを発表した。
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「このニュースは世界各国へ中継されているニュースよ。
 DN帝国は基本的にマスコミを利用して信頼を得ていたと思うけど、今回の速報ニュースによって各国から信頼を失ってしまったわね」
「それに各国へ派遣されていたDN帝国兵士が突如消えたらしいからな。これは何かあると思うぜ??」
「また世界政府の恐ろしさが垣間見えたわね。今まではDN帝国が不正を起こしたとしてもマスコミは報道することはなかった。
 それでも世界政府からのDN帝国の惨事は全て報道している。世界政府の絶対的な圧力にマスコミ各社の上層部は断ることはできなかったようね」


レイズとレッドは所見を口にした。
さらにレッドがガイアに問いかける。


「ガイアどうする??ここまで発表していたら罠の可能性は低いと思うぜ??」
「そうだな、、、、でも気がかりがあるんだ。先ほど『スパイ』へ連絡をしてみたんだ」
「え!?」
「『スパイ』は機密文書の正当性と世界政府との繋がりは教えてくれなかったし、来れば分かるの一言だけだった」
「誘われているってことか??」
「可能性はある。でも一つ案が浮かんだよ。」
「案??」
「ちょっと外のエントランスへ出た3人を呼んでくる。DN帝国突入前に寄りたい所がある。作戦会議をさせて欲しい」


ガイアは話すとエントランスへ出て行ってしまった。
果たして案とは??
その頃、DN帝国では緊急会議が始まろうとしていた。


-----DN帝国本部_大会議室-----


DN帝国の大会議室には幹部のチャオ含め各国へ派遣されたリーダ的存在のチャオが着席していた。
機密文書流出を受け、急いでDN帝国本部へ戻ってきたようだ。
先ほどガイアと話をしていた『スパイ』も着席をしている。
大会議室の席が満席となったころ、DN帝国の総帥ヴォルストが壇上へと上がった。


「緊急会議としてこの場にお集まり頂きありがとう。既に速報ニュースを見ている方もいるかもしれないが
 我々は危機に陥っている。世界政府から制裁を受けてしまっている。
 そこで私は世界政府との全面戦争を起こすことを決めた。
 しかしやみくもに戦争をしても世界政府の壊滅および各国の信頼は取り戻せん。
 そこで幹部含め各国へ派遣されたリーダとして指揮をとっている君達へこれから話す作戦を実行させて頂きたい。」
 
 
118話へ続く。

このページについて
掲載日
2016年5月3日
ページ番号
300 / 302
この作品について
タイトル
真実の冒険
作者
土星(サターン)
初回掲載
週刊チャオ第107号
最終掲載
2016年11月4日
連載期間
約12年7ヵ月18日