第9部

【ホップスター】「上手く取り囲め!」

作者もかなり疲れてきているらしい。
狂ってしまうのも仕方が無い。

しかし、相手は天才ルーティア・リネージュ。
華麗な足取りで追っ手をかわし逃げる。

そして、街を舞台にした最後の追走劇は、ただただ時間だけが過ぎていった。

5時。
6時。
7時。

【紀流院】「ちっ、もう真っ暗じゃねぇか・・・!」
【エルファ】「既に3時間・・・私達チャオでも体力的に限界が近いのに、あの2人は・・・」
【アムセレ】「・・・スピードが落ちる気配なし、だな。」
【ロルフィーヌ】「ルーティア嬢はともかく、あの編集長とかいう男は・・・」
【紀流院】「だな・・・ってロルフィーヌ!!???」

気が付くと、ピラミッドにて脱落したはずのロルフィーヌがいるではないか!

【ロルフィーヌ】「フッ、ギャグものの定番さ。
         ボロボロになった数秒後には戻ってる主人公、破壊されても次週には直ってる敵の城。
         それがこの華麗なる僕にかかると、ねえ?」
【エルファ】「ところで、ギャグ小説なんですか?これ。」
【アムセレ】「作者に聞いてみないと分からんな。」

【???】「そりゃまあ、アイツは『異次元の者』だからね。」

【紀流院】「誰だ!?」
ビルの陰から声がする。女だ。

【???】「都合でちょっと名を名乗れないから勘弁してね。
      アイツは地球という完全に別の次元の星から来た人間。
      時空を引き裂いて、この世界と向こうの世界を行き来している。
      その力を利用して、あれほどの持久力を出してるんじゃないのかな?
      最も、アタシもそうなんだけれどね。んじゃ!」
それっきり、その女の声はしなくなった。

【ロルフィーヌ】「エルファ、あの声に思い当たるフシとかはないか?」
【エルファ】「恐らく、先の大戦で編集長と義勇軍で一緒に戦った人間のうちの一人でしょう。
       私も、アシスタントについたのはつい最近ですし・・・」
【紀流院】「そんな事より、ルーティアちゃんだ!」

その時、編集長の叫び声が聞こえた。
【ホップスター】「行き止まりだ。もう逃げられない、ルーティア・リネージュ!」

しかし、それごときで終わるルーティアではない。
【ルーティア】「まだまだ逃げちゃうもん♪」
正面のビルの入口を強行突破し、ビルの中へ突入した。
【ホップスター】「ちくしょう、中か!」
彼も慌てて追って入る。

少し後に、大勢の捜索隊がなだれ込んだ。

【ホップスター】「真っ暗か・・・やりやがったな・・・」
とつぶやいた次の瞬間、

ガシャン!!

【勇者】「ドアが閉まった!」
【チャフィン】「ちくしょう、開かねぇぞ!!」
【サイオン】「閉じ込められたって訳か・・・やってくれる!」

と、その時。

バッ。
バッ。

ビルの照明が一斉に点灯される。

【チャオルカ】「な、何だ!!??」


【ルーティア】「チャオ4周年、おめでと~!!!」

今までの追走劇が嘘のように、一斉に祝砲が鳴った。

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皆様、もうお分かりですね(笑)
それでは、最終部をお楽しみ下さい!

このページについて
掲載号
週刊チャオ聖誕祭記念特別号
ページ番号
9 / 11
この作品について
タイトル
失踪したチャオを追え!決死の大捜索!?
作者
ホップスター
初回掲載
週刊チャオ第42号
最終掲載
週刊チャオ聖誕祭記念特別号
連載期間
約3日