第5部
所変わってステーションスクエア。(ソニアド1の地名。シティエスがある街と思って頂ければ結構)
夜の街に、1匹のチャオが現れた。
【???】「ここがリネージュ財団か・・・やってくれよう!」
そのチャオの前にそびえ立つビルが、ルーティア嬢が握っている財閥の大本、「リネージュ財団」が入っているビルである。
彼はビルの前で小細工をした後、去って行った。
翌日。
【重役A】「遂にウチにも奴が来るか・・・。」
【重役B】「だな。まあいい、第1期からの伝統にかけて、守ってみせようじゃないか。」
【重役A】「それは何か違うんじゃないか・・・?」
そう、リネージュ財団に、こんな予告状が来たのである。
「12月23日、そう君達の聖なる日に、
リネージュ財団の秘宝『スパイラル・リング』を頂くよ。
時間は午前10時。楽しみに待っててね☆
「ダーフラワー」リーダー、チャイヒコ
PS.今回は僕1匹。他の2匹はお休みだよ。」
【重役A】「しかしルーティア嬢が鬼ごっこ中の今ですか・・・向こうもよく知ってるな。」
【重役B】「12月23日・・・・明後日か・・・」
【重役A】「とりあえず、警備を増強しよう。」
【重役B】「そうだな。
後、念のため・・・」
【重役A】「どうした?」
【ホップスター】「やれやれ、ルーティア嬢捜索が行き詰ってるところに、今度はリネージュ財団に怪盗かぁ。」
【エルファ】「史上最大の鬼ごっこと史上最大の警備を同時にやるんですからねぇ。」
ホップスターとエルファの横に、さらに何匹かチャオが歩いていた。
編集部が『スパイラル・リング』を守る為に組織した警備隊だ。
メンバー(カッコ内登場小説)は、
チャガット(永遠に続く道)
チャース(チャオ・ブレイズ)
チャオン(チャオマスター)
ムーンナイト(少女とチャオ)
チャールズ
ヤスチャオ(以上、チャールズ冒険記)
の6匹。
さらに彼は第1期キャラの知り合いから、アムセレを連れていた。
【ヤスチャオ】「ところで、何でホップ編集長は第1期キャラのほとんどと知り合いなんですか?」
【ホップスター】「そういえば、説明を忘れていたな。
先の大戦(※)の折、ホップは義勇軍の一員として戦った訳だが―――
その際、仲間集めで知り合いの知り合いを・・・と辿って行くうちに、みんなと知り合いになってしまったって訳。」
【ムーンナイト】「そういえば、この世界で総合商社グループの編集長(?)やってるのも、そのおかげだったな。」
【ホップスター】「ま、そんなところだ。
特番で余り設定を深く掘り下げてもいけないから、ほら、リネージュ財団のビルが見えたぞ。」
全く、この男は小説の世界と現実の世界の区別をつけない奴である。
それはともかく、一行はビルに入った。
【アムセレ】「なるほど、これが『スパイラル・リング』か。」
【チャールズ】「これが本当に秘宝なのか?ただのねじれたリングにしか見えねぇが・・・」
【エルファ】「この世界の通貨であるリングは、完全機械生産で、いわゆる『完璧な』リングしか存在しませんからね。
だから珍しがられるんでしょう。」
【ホップスター】「そして、このねじれ具合も究極の芸術との評価が高い。
ま、文化人とやらの考える事は分からんな・・・」
【チャガット】「で、どうするの?」
【???】「とりあえず、この部屋の警備体制は万全だ。後は、ケースをより厳重なものにしておいた方がいいな。」
【チャース】「誰だ!?」
【???】「オレはラフィン。ダーフラワーを追いかけている探偵「ヒーライター」の者だ。」
【ムーンナイト】「リネージュ財団に頼まれたのか?」
【ラフィン】「あいにく今回は頼まれた訳じゃねぇ。が、チャイヒコが予告状を出したと聞いたら黙っちゃいられん。」
【ヤスチャオ】「完了です!」
【ホップスター】「とりあえず、後は無事を祈るしかないようだな。」
そして、運命の日は訪れる。
12月23日、午前8時。
【ホップスター】「後2時間か・・・ったく、こんな日にこういう仕事とは・・・」
【エルファ】「ま、仕方ありませんけどね。」
愚痴を吐きながら、ビルに入る。
【ホップスター】「とりあえず、『スパイラル・リング』の確認だ。」
【アムセレ】「心配要らぬ。まだあるぞ。」
なんだかんだと言っているうちに、午前10時を迎えた。
と、その時―――――
続く
※先の大戦・・・この小説は、謎のモンスターを相手に繰り広げられた大戦争の2年後、という設定。
あんまり裏設定を喋りたくはないが(謎)
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23日に起こる事は、23日に(笑)
では、月曜日をお楽しみに!
なお、キャラの喋り方が違う、という方は感想コーナーにその旨を書いて頂ければ修正します。