第2部

【エルファ】「ところで・・・」
【ホップスター】「ん?」
【エルファ】「このメンバーで、大丈夫ですかね?」
【ホップスター】「どういう意味だ?」
【エルファ】「言いにくいんですけど、「船頭多くして船、山に登る」みたいな。」
【ホップスター】「なるほど・・・・
         ってんな事考えたら、オールスターにした意味ないじゃん。」
【エルファ】「それもそうですねぇ・・・。」

・・・誰もこんな押し問答は見たくないだろうから、調査隊の方へ目を移しますか。

【ロルフィーヌ】「で、ルーティア嬢とタキオンが出て行ったのはこのビルで間違いないんだな?」
【紀流院】「ああ。」

【チャオルカ】「いくぜ!突入だ!」
【チャフィン】「おう!」

【紀流院】「へ?」
ロルフィーヌと紀流院があっけにとられているうちに、チャオルカ、チャフィン、ポップ、勇者の4匹がビルに突入。
【ロルフィーヌ】「ふっ、やはり主人公だらけだとこういうメチャメチャな結果になるのか。」
【紀流院】「・・・犯人が立てこもってる訳じゃないしなぁ・・・」

と、次の瞬間。

ゴゴゴゴゴ・・・
【シルバー】「な、なんだ!?」

【サイオン】「見ろ、ビルが!!」

なんと、ビルがロケットの如く空に浮かぶではないか!

【紀流院】「ひょっとすると、こいつぁ・・・」
【ロルフィーヌ】「そのようだ。
         出て来い、マッドサイエンティスト!!」

といっても、ビルから出てくるのはエッグマンではない。
知る人ぞ知る第1期週チャオ界のマッドサイエンティスト、向島きょうじゅだ!

【きょうじゅ】「だーはっはっは!
        どうじゃ、ワシの最新発明「ビルのフリして実はロケット」は!!」
【紀流院】「まんまじゃねぇかよ・・・
      とにかく、ウチのメンバーが中にいるんだ!早く下ろせ!」
【きょうじゅ】「残念じゃが、もうプログラムは不可逆じゃ!
        今からライバルをぶっ潰しに向かう!だーはっはっはっは・・・」
そう言うと、きょうじゅはビルと共に空に消えた。
次の瞬間、ホップスターとエルファがビルに到着。
【ホップスター】「ライバルだと?・・・! まさか!
         みんな、北東だ!山岳地帯のさらに向こう、平原に向かう!」

かくして一同は、北東のとある場所へ向かうのだった・・・。

さてその頃、(ロケットである)ビルに閉じ込められてしまった4匹は・・・?

話はビルが発射(?)された瞬間まで遡る。

ゴゴゴゴゴ・・・
【勇者】「な、何だ!?」
【ポップ】「みんな見て!地面が沈んで行きます~!」
【チャフィン】「いや、これはビルが浮いてるんだ!」

(きょうじゅと紀流院の押し問答)

【チャオルカ】「ど、どうするんだよ!」
【チャフィン】「きっとみんなが後で助けに来てくれるはず!それまでこのビルの情報をできるだけ集めるんだ!」
【一同】「おー!」

と、次の瞬間、きょうじゅの叫び声が聞こえてきた。
【きょうじゅ】「しまったー!
        ワシまであの研究所でこのミサイルと共に命を散らすのか!!??」
どうやら自分が脱出するのを忘れていたようである。

ところで、北東へと向かっていたホップスター一行は。

【ホップスター】「そろそろだ。間に合ったようだな。」
【エディン】「ここはどこ?」
【エルファ】「なるほど、ここですか。
       毘襲(びつぐ)超次元エネルギー研究所・・・。」
【ジュエチャ】「・・・毘襲で『びつぐ』と読むのか?」
【エルファ】「・・・読んで下さい。第1期作品よりの出典ですが、原作者も「ムリヤリにでも読んでくれ」と言ってました。」

【ホップスター】「着いたぞ。向こうには先に連絡を取ってある。」

一行は平原にポツンと浮かぶ研究所に降り立った。
すると、一人の老人チャオが。
【老人チャオ】「これはこれは、ご無沙汰しております。」
【ホップスター】「突然の訪問で、申し訳ありません。」
【老人チャオ】「いえいえ、どうぞ中へ。」

そして、研究所内の応接室に腰掛けた。
【サイオン】「・・・あのジジイ、誰だ?」
【ホップスター】「ここの所長である、フウト博士。向島きょうじゅが「ライバル」と呼んでた方だ。
         ・・・もっとも、ライバルってのはきょうじゅが勝手に決め付けてるだけだがな。」

しばらくすると、フウト博士と、ルビチャオの少年、アメチャオの少女が入ってきた。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第42号
ページ番号
2 / 11
この作品について
タイトル
失踪したチャオを追え!決死の大捜索!?
作者
ホップスター
初回掲載
週刊チャオ第42号
最終掲載
週刊チャオ聖誕祭記念特別号
連載期間
約3日