第3話:謎のヒーローチャオ

【前回までのあらすじ】
野良チャオ・サイオンは長年住んだ町を離れて旅に出る。
目的地はチャオの森。ある日の夜、彼は遂に出発した。
しかしその直後、サイオンは上空から落下してきた物体に激突。
地上にある林に落下したのだった。

・・・・・・・・・・
地上に落下後、しばらくして気絶していたサイオンは目を覚ました。


「いっ……一体何だったんだ?」


サイオンは辺りを見回してた。
一緒に落ちてきた物体はサイオンから20m程離れたところに落ちていた。
サイオンがよく見てみると、それはチャオだった。
白い体色、頭の上の輪、どうやらヒーローチャオのようだった。


「うっ………」

「どうした!? 大丈夫か?」

「きゅうきょくの………レシピ……テイルスに…………」


サイオンには何のことだかさっぱり分からなかった。
とりあえず、今夜はその森で夜を明かすことにした。
サイオンはそこらにあった落ち葉や小枝で火を焚き、危険な動物がやって来ないようにした。
そしてヒーローチャオの傷の手当て。これくらいの傷なら翌朝には直るはずだ。

そして、悪いとは思いながらも、サイオンはそのチャオの持ち物を調べた。
持っていたのは数個の実や木の種、そして少量の菓子。

そして、別に持っていた袋の中には食材のような物が入っていた。
七面鳥くらいの大きさの鳥の肉、ハロウィンで使う提灯のような模様のカボチャ、
そして瓶に入った液体。ラベルには見たことのない文字で何かが書いてある。


「(一体何に使うんだ………?)」


疑問に思いながら、彼も眠りについた。

サイオンは顔に何かが覆い被さっているような息苦しさで目が覚めた。
目を開けると、本当に何かが覆い被さっていた。
サイオンはそれを払いのけた。

覆い被さっていたのは昨晩のヒーローチャオだった。


「寝相悪いな……コイツ……。」


その後、ヒーローチャオが目を覚ました。
落下のショックか、ただ寝ぼけているだけのか、そのチャオはキョトンとしている。
そして、やっと目の前にサイオンがいることに気が付いた。


「キャーッ! あんただれチャオ!? なにが もくてきチャオか?
 チャオ かわいいから ユウカイして、うりとばす つもりチャオね?」

「お前なぁ…………。」


サイオンは呆れて昨晩あったことをそのチャオに話した。
そして、そのチャオに何故、昨晩落下してきたのか尋ねた。


「さいきん テイルス げんきないチャオ。
 だから、"きゅうきょくのレシピ"で ゲンキにするチャオ!」

「いや……もっと手短で良いから………。」


しかし、チャオはそのまま話を続ける。
結局サイオンはそのチャオの冒険談を小一時間聞かされる羽目になった………。

<第4話に続く>


【後記】
DCネタで済みません……。結構面白かったんですよ、「おさんぽアドベンチャー2」。
チャオの言っていた「きゅうきょくのレシピ」もおさんぽのシナリオの1つなんです。

ここでクイズ!「チャオの持っていた3つの食材は何でしょう?」
ただし、2つはソニックというよりもPS○に関係がある物です。
答えは感想に添えてください。まじめに考えても良いですし、珍回答もOKです。
(「PS○」が微妙に伏せ字になっていないのはご愛敬。)

このページについて
掲載号
週刊チャオ第33号
ページ番号
3 / 18
この作品について
タイトル
Shangli-La ~楽園を目指して~
作者
NORIMARO
初回掲載
週刊チャオ第31号
最終掲載
週刊チャオ第47号
連載期間
約3ヵ月23日