番外編 「ダークブラックカオスの誕生」

俺は其処らに居るチャオとは違う。

俺は強い、最強だ。

伝説のシャドウ・ザ・スピードやルゥ・クルも俺には敵わない筈だ。

何故か、だって?

理由なんて無いだろう。

強いからに決まっている。

なのに、俺は今、倒れている。

何故だ?何故倒れているんだ?

雨が強く体を叩いている。

グゥ、頭を蹴られた。

誰だ?何だコイツらは?

目ツキの悪いダークチャオが3匹。

コイツ、殺しちまおうぜ、だと?

ふざけるな。俺は最強だ。殺せる訳がない。

ナイフ?そんなものでも俺が殺される筈がない。

死ぬのはお前等だ。

殺されたくなければ、さっさと失せろ。

な、グウッ!腹を刺された。

痛ぇ。

だが、俺は死なない。

お前等程度の悪で、俺の悪は超えられない。

悪が強ければ強いほど、俺は強くなる。

・・・・・だが、こんな状況だ。

どうやって悪を手に入れる?どうする?

どうでもいい。兎に角、何でも剥き出しにしてやる。

俺の本性を剥き出しにしてやる。

あの黒い雲の伝説、俺が作ってやろう。

全てを従わせて、全てを壊す。

ククク・・・・・・・・・・

力をくれよ、力が欲しいんだよ。

何でも良いから力をくれ。

全ては、世界は俺の下で動く。動かさせてやる。

「力は欲しい・・・力が!」

俺はそう口に出した。いや、自然に出たんだ。

その瞬間、俺に光が降り注がれた。

だんだん力が湧いてくる。

腹のナイフは腹から落ちた。

痛くねぇ。

・・・・・ん、体が液体状になってる。

まあいい、力を手に入れることが出来た。

そうだ、俺が求めていた【力】だ。

「フフハハハハ!この力だ・・・・・俺が求めていたのは・・・・・」

笑ったさ。

これで世界は俺の物だ。

まずは、この雑魚共を蹴散らすか。

右手を前に出して、力を込めるだけで奴らは森の中に吹っ飛んでいった。

ククク・・・・・・・・・・グゥ!?

何だ、苦しい・・・・・悪が強すぎる・・・・・

グゥ、悪に俺が飲み込まれる・・・・・

グオォォォ・・・・・・・・・・

「この程度の体と心で私をコントロール出来る筈が無かろう。」

まあ良い。

体は手に入れた。

体をくれたお礼と言っては難だが、代わりに私が世界を動かしてやろう。

クックック・・・・・・・・・・


そして、世界は闇の暗い雲に包まれた。

そして、伝説の通り、シャドウ・ザ・スピードも復活した。


「私の邪魔になりそうな奴だな・・・・・クックック・・・・・」


此処から、長い長い戦いが始まるのだった。


END&START...

このページについて
掲載号
週刊チャオ第199号
ページ番号
62 / 231
この作品について
タイトル
シャドウの冒険3
作者
ダーク
初回掲載
週刊チャオ第158号
最終掲載
2012年9月6日
連載期間
約7年5ヵ月14日