第一章 ~マール星~ 六十二話 「アイドル対風の狼(?)」
マッスルとラインとバウスは、相変わらずゆっくりとキャプシティに向かって歩いている。
おそらく、他の者は到着しているだろう。
そんな中、バウスが口を開いた。
バウス「ワシって、戦力外だよな・・・・・?」
バウスは暗い顔をして言った。
マッスル「まぁ、戦闘には向いてないだろな。」
マッスルはケラケラ笑いながら言った。
ライン「くくく・・・・・」
ラインも笑いをこらえているようだ。
バウス「・・・・・ヒドイな。」
マッスル「ゴメンゴメン。でも、それ以外で頑張ってるじゃん。」
マッスルはバウスの肩を叩いた。
バウス「・・・・・ワシ、何にも役に立つことなんかしとらんような気がするんじゃが。」
マッスル「気のせい、ですね。」
またマッスルはケラケラ笑った。
ライン「バウスが居なかったら、俺は・・・・・・・」
小声で、途中まで言いかけたラインだったが、最後まで言えなかった。
バウス「な、なんじゃ?」
バウスも、ラインの言葉に少し緊張した。
ライン「先に行くぞ!」
ラインは、走って行ってしまった。
マッスル「・・・・・アイツ、可愛いな。」
マッスルは走っていくラインの方を向いて言った。
バウス「え!?」
バウスは驚いた。
あの凶暴で、最強のラインが【可愛い】と。
バウスはマッスルの顔を見た。
マッスル「・・・・・何?俺、ホモじゃあないよ。」
バウス「だって、今【可愛い】って・・・・・!」
マッスル「そう言う意味じゃ・・・・・」
マッスルは困ってしまった。
マッスル「もういいわ!」
マッスルはバウスをおぶって、キャプシティに向かって走り出した。
その頃、ナイツ達は・・・・・・・・・・
ナイツ「オルドさん、真面目に凄いなぁ。」
オルド「このくらいはしないとさ。」
オルドは、武器屋を開くので、武器屋作りから始めていた。
大工顔負けの手際の良さ、手先の器用さで木造の武器屋を立てている。
ナイリア「手伝おっかー?」
オルド「いや、これは僕一人でやりたいんだ。」
エイリア「やっぱり優しいね。」
オルド「え、いや・・・・・これは償いの始まりでもあるから・・・・・」
オルドの頬が赤くなった。
オルド「そ、それより、シャドウ様達のところへ行かないの?」
エイリア(様、になっちゃったんだ・・・・・)
ナイツ「あぁ、じゃあ失礼させてもらうよ。」
ナイツは飛んでいった。
遅れて、ナイリアとエイリアも魔法の鳥に乗って行った。
その頃、シャドウは・・・・・・・・・・
シャドウ「これからも、おそらくは世話になるだろう。よろしくな。」
町長「いえいえ、どうぞ遠慮なく。」
シャドウ「では、失礼する。」
シャドウは、役場を出た。
すると、丁度ナイツとエイリアとナイリアが飛んできた。
ナイツ「シャドウ~!」
三人は着地した。
シャドウ「マッスルとラインとバウスは?」
エイリア「なんか、ゆっくり来るらしいよ。」
シャドウ「そうか、では先にラルドを探しに行くか。」
そして、キャプシティの中を歩き始めた。
大きなチャオだかりを見つけるには、そんなに時間はかからなかった。
シャドウ「此処で何をやっているんだ?」
住民「あ、シャドウさん!見てくださいよ、ラルドさんとマリィさんが・・・・・!」
そして、4人は大きなチャオだかりの最前列へ行った。
すると、なんとラルドとマリィが対峙して、戦闘体系に入っているではないか。
しかも、それを横でクロアが見ている。
ナイツ「・・・・・何これ?」
続く