第二章 ~ヘルゼアス戦争~ 百三話
~崩壊後 ヘルズ城~
外傷で力尽きた訳ではないゼアス兵隊長は、
水の魔法をかけられただけで回復することが出来た。
ゼアス兵隊長はゆっくりと起き上がった。
ゼアス兵隊長「こ、ここは・・・?」
ゼアス兵隊長は周りを見渡し、
状況を確認しようとするが状況が全然分からないといった様子だ。
そんなゼアス兵隊長を見たシャドウが、今までのことを話した。
見たこともない者に説明され始めは警戒していたが、
シャドウがシャドウ・ザ・スピードということが分かりすぐに納得出来たようだ。
ゼアス兵隊長「・・・そうでしたか。罪を償わなければいけませんね・・・。」
すると、ゼアス兵隊長は立ち上がった。
急に行動を起こし始めたゼアス兵隊長に驚き、マッスルが尋ねる。
マッスル「ど、どこ行くんだ?」
すると、ゼアス兵隊長は真剣な面持ちで答える。
ゼアス兵隊長「ゼアス城に行きます。
また、ゼアス兵として雇ってもらおうと思います。
事実を伝えるので、すんなりと受け入れてはもらえないと思いますが、
これからも国を守りつづけるのが私の償いです。」
それを聞いていたオリは、ハッと目が覚める。
オリがついていっていたヘルズ王の背中は、まだここにあったのだ。
そして、オリも行動を起こす。
オリ「隊長、俺も連れて行ってください!」
ゼアス兵隊長はオリの方に振り向く。
先程の状況説明でオリのことも聞いていたゼアス兵隊長だったが、ゼアス兵隊長は言った。
ゼアス兵隊長「そうか・・・、ゼアス射撃隊に新しく入った兵士だったな。
確かに正直なところ、二人で行った方が心強い。よろしく頼むぞ。」
やはり、ゼアス兵隊長は人を見る目があるようだ。
生きる希望を見い出したオリと共にゼアス城へと向かうことを賛成したのだ。
二人の行動はとても早く、二人とも既に転送装置でヘルズ城下町の方へ出ようとしている。
だが、シャドウは二人を止めた。
シャドウ「待て。」
二人は振り返り、シャドウを見た。
シャドウ「僕達も共に行こう。
途中、レイシアの家にも行くのだが、二人とも来てくれないか?」
二人は快く承諾し、シャドウ達も転送装置を使ってヘルズ城をあとにした。
そして、レイシアの家に向かったのだった。
続く...