第二章 ~ヘルゼアス戦争~ 六十八話
~ヘルズ城地下一階 暗闇の部屋~
入り口の方から勢いよく走ったきたチャオは、なんとあのフィム。
しかし、何かが違う。何が違うか。
それは近づいてきたフィムを見て気付いたが、
金属ではなく普通のチャオの肌をしていることだった。
ノイズが混じっていることから、やはり映像の中のフィムのようだ。
フィム「チッ、何なんですか・・・・・!」
フィムは焦った表情で、
シャドウ達の後ろにあった緑の鎧と兜を身につけ、
また走って部屋の外へと出て行った。
映像は終わり、また部屋は真っ暗になった。
エイリアは気になったのか、
魔法の灯りで鎧のあった場所を照らした。
そこには鎧はなく、あるのは鎧を包んであった布だけ。
その布をどかして見ると、紙切れが一つあった。
【ヘルズ三人衆 フィム専用】
と書かれている。
どうやら、フィムは本当に三人衆のようだ。
そして魔法の灯りをもう少し左の方へ向けると、
同じように布があった。その向こうにももう一つ布。
布をどかして見ると、やはり紙切れがあった。
【ヘルズ三人衆 ガンダ専用】
【ヘルズ三人衆 ブレド専用】
この紙切れを見てオリが呟く。
オリ「このどちらかがミサイルを跳ね返したのか・・・・・。」
シャドウ「どちらかだけじゃなく、どちらも恐ろしい相手になるだろう。さて、急ごうか。」
シャドウ達は部屋を出た。
そして、部屋に入る前にはなかったものを見ることになる。
隣の扉、魔法が渦巻いている方の扉の前に液体金属で字が書いてある。
【これが私の最後の力。この中で待っている。 フィム】
シャドウ「そうか・・・・・。もうハッキリさせてやろう。行くぞ、みんな。」
そしてシャドウ達は魔法の渦の中へと飛び込んだ。
続く