第二章 ~ヘルゼアス戦争~ 六十六話
~ヘルズ城1階 兵士の部屋~
フィムは液体金属を大量に作り出した。
その液体金属は柵となってシャドウ達を囲った。
シャドウ「この程度!」
槍を取り出したシャドウは柵に向かって飛び込んだ。
だがそれを見たフィムは不気味な笑みを浮かべた。
シャドウはそれに気付いたのか、柵の手前で足を踏ん張った。
すると案の定、シャドウの目の前には柵から飛び出た槍型液体金属があった。
マッスル「シャドウ!大丈夫か!」
シャドウ「あぁ、危ないところだったが・・・・・。」
シャドウの頬に冷や汗が一滴流れ落ちた。
ラルド「みんな、気をつけろ!柵に近づくとやられるぞ!」
ラルドの声を聞いて仲間達は中央に固まった。
だがその対応もむなしく、柵は少しずつ周りから迫ってきた。
フィムが柵を操っているのだ。
フィムが勝ちを確信した瞬間、
なんと柵はバラバラに吹き飛んだ。
フィムは驚き、一歩後ずさりをした。
シャドウ「魔法は使えなくても、気は使える。」
マッスルとラルドもニヤりと笑っている。
三人で気を周りに放出したようだ。
頭が回らないフィムはシャドウ達に向かって液体金属を連射した。
だが見事なまでに全て打ち落とされてしまった。
マッスル「なんだかんだで雑魚じゃねぇか。」
フィム「何だと!?」
フィムは怒りをあらわにしたが、
気烈破滅弾が凄まじいスピードで直撃し、バシャンと音を立て飛び散った。
フィム「ッ・・・・・!」
またゆっくりとチャオ型に戻ったフィムはもう何もいえなかった。
その様子を見たシャドウは哀れみの目でフィムを見ながら言った。
シャドウ「お前は終わってるんだ。どこにでも消えろ。」
フィムは脱力したように水溜り状態となり、
ゆっくりと部屋から出て行った。
シャドウ「僕達も早く行こうか。」
部屋を出たシャドウ達は、また大きな階段のある方へと向かった。
その頃フィムは・・・・・。
フィム「このままでは終われない・・・・・。私は三人衆として終えるのだ!」
続く