第二章 ~ヘルゼアス戦争~ 六十話
~ヘルズ城地下1階 食堂~
一番最初に液体金属に攻撃したのはシャドウだった。
液体金属に向かって槍を一突き。
槍は勢いよく突き刺さった。
シャドウ「・・・・・ダメだな。」
シャドウは軽く舌打ちをして槍を離した。
すると槍は液体金属に刺さったまま抜けなくなっていた。
マッスル「何だコレ?抜けないのか?」
マッスルは刺さっている槍を引いた。
しかし槍はビクともせず、
マッスルは槍を離した。
マッスル「非常にかったいです。」
シャドウ「分かっている。」
そして今度はシャドウが槍に近づいた。
シャドウ「液体金属というのは液体の長所と金属の長所がお互いの短所を補っている厄介の物のようだ。」
ラルド「斬るしかないんじゃない?」
ラルドはラインを見た。
シャドウも頷いてラインを見た。
ライン「新しい剣を試すのも兼ねて、少しやってみるか!」
ラインはゼアス城で作った剣を取り出した。
シャドウ「これは圧力の塊みたいなものだ。剣をしっかり振り切らないと取り込まれるぞ。」
シャドウの妙な説得力にラインは頷いた。
マッスル「気を試させてはくれないの?」
シャドウ「やりたければやっても良いが結果は期待するな。」
シャドウの冷たい言葉に、
少し傷ついたマッスルはやめようか悩んだが、
やはり試すことにしたらしい。
ラインは少し下がり、
マッスルが液体金属の前に立った。
マッスル「気烈破滅弾!」
マッスルの気烈破滅弾は液体金属に向かって勢いよく飛んでいった。
だが気烈破滅弾は液体金属に少し埋まったところで消滅した。
マッスル「すいませんラインさん。」
そしてマッスルは少しいじけて下がった。
ラインは液体金属の前で剣を構えた。
まずラインはシャドウの槍を取ろうと、
少しの液体金属ごと槍を切り離した。
球体だった液体金属は、
横にした平底フラスコのような形になった。
一方槍は、
トイレの詰まりを取る吸盤のような形の液体金属がついたまま戻ってきた。
シャドウは苦い表情をして槍をしまった。
そして液体金属はラインによってバラバラにされ、
まだ少し液体金属がついた鍵を手に入れた。
鍵ごと斬らないようにしたので、
液体金属が残ってしまったのはしょうがないが、
これは手で簡単にはがせたので良しとなった。
鍵は見事に入り口の扉の鍵穴に入り、
扉は簡単に開かれた。
続く