第二章 ~ヘルゼアス戦争~ 四十四話
~見ず知らずのチャオの家 玄関前~
???「着いたよ。」
このチャオの言った通り、家まではすぐに着いた。
ナイツ「こ、コレって・・・・・。」
エイリア「もう、なんかウヨウヨしてるよ・・・・・。」
それ程家自体は大きくないが、家自体黒い上に、家は黒い霧で包まれていて、果てがないような錯覚を起こさせる。
そして、周りには人魂のような水色のモヤモヤとした球体が幾つも浮いている。
そう、まるでお化け屋敷のようだった。
???「ゴメンね、驚かしちゃって。取り敢えず入ろう。」
そう言うと、不気味に思えてきたこのチャオは家に入った。
そして、ラルドを背負ったエイリアもそれに着いていった。
ナイツも家に入ろうとすると、耳元でとても小さな声が聞こえてきた。
「・・・・・俺が憎いのか。そうだろうな。俺は何よりもコイツを取ってしまった。」
ナイツ「え・・・・・!」
ナイツは後ろを振り向いた。
だが、見えるのは浮いている仲間達だけだった。
ナイツ「・・・・・もしかして、シャドウ?いや、『俺』って言ってたし・・・・・。」
ナイツが色々な考え事をしていると、家の方からエイリアの「どうしたのー?」と呼ぶ声が聞こえてきた。
ナイツ「あ、何でもないよー。」
そして、ナイツも家に入った。
~見ず知らずのチャオの家~
家の中の広さはそれ程広くなく、ナイツとエイリアに「やっぱり錯覚だったのか」と思わせた。
以前、シャドウを拾ってくれたクレイの家と似たような配置で家具がおいてある。
壁が見えなくなるくらいの本棚。
部屋の隅には、ベッドがいくつか置いてある。
そして、部屋の中心には大きな四角のテーブルと、それを囲むようにおいてあるイス。
???「ベッドに寝かせようか。」
三人は背負っていた仲間達を、ベッドに寝かした。
それと同時に、浮いていた仲間達も他のベッドに静かにおりてきた。
レイシア「さて、自己紹介が遅れたね。僕はレイシア。霊能力者だよ。」
レイシアはイスに座った。
レイシアはどうしていいか分からないナイツ達を見て、声をかけた。
レイシア「ふふ、座っていいよ。」
二人はイスに腰掛けた。
ナイツ「僕はナイツです。」
エイリア「私はエイリアです。」
レイシア「ナイツ君にエイリアさんね。やっぱり聞かない名前だよ。」
レイシアはクスクスと笑った。
ナイツ「そ、それで・・・・・。えっと聞きたい事がいくつかあるんですが・・・・・。」
レイシア「うん、大体検討つくよ。此処は一体何?とか、何で山に登っちゃいけないの?とか。だよね?」
ナイツは頷いた。
レイシア「じゃあ、まずは何で山に登っちゃいけないか。説明してあげるよ。あの山はね・・・・・・。」
続く