第二章 ~ヘルゼアス戦争~ 四十三話
~山のふもと~
???「まぁ、此処でお話するのもアレだし、ウチにおいでよ。」
ナイツとエイリアは、見ず知らずのチャオに言われるがままついて行こうと、シャドウ達を起こそうとした。
ナイツ「起きて、シャドウ。」
ナイツはシャドウをゆすりながら言った。
が、シャドウはピクリとも動かない。
ナイツ「熟睡してる・・・・・。」
思い返してみれば、動いてる時間と休んでいた時間を比べれば、明らかに動いてた時間の方が多い。
エイリアも同じように仲間達を起こそうとするが、全員熟睡していた。
その状況を見た見ず知らずのチャオは、ナイツとエイリアに言った。
???「随分お疲れのようだね。家は近いから負ぶって行こう。」
そう言ってマッスルを負ぶり、ナイツ達にも誰かを負ぶるようにジェスチャーをした。
ナイツはシャドウを、エイリアはラルドを負ぶった。
ナイツ「シャドウって、こんなに軽いんだ・・・・・。」
と、ナイツは小さくこぼした。
それがシャドウのスピードの理由か、何か秘密があるのか、と色々と考えながら背負っていた。
逆にエイリアは、苦しそうな顔をして言う。
エイリア「ラルド、何食べてんだろ・・・・・。重い・・・・・。」
ラルド「・・・・・消し飛ばす。」
エイリアは、寝ている筈のラルドの言葉に驚いた。
が、ラルドの寝息が聞こえることから、寝言ということが分かった。
エイリアは少し恐怖を覚えながらも、♂チャオに話し掛けた。
エイリア「ほ、他は残していくんですか?」
???「いや、連れて行くよ。」
すると、寝ていた他のチャオが少しずつ浮き始めた。
ナイツとエイリアはさらに驚いた。
目の前で何が起こっているのか分からず、目の前が真っ白になった。
???「いいんだ、気にしないで。とりあえず行こう。」
♂チャオの言葉で我に返った二人は、言われるがままに着いていった。
後ろに、少し浮いて着いて来る仲間達に恐怖しながら。
続く