第二章 ~ヘルゼアス戦争~ 四十話
~ビーチタウン『町長の家』~
真剣な表情で、町長は話し始めた。
『町長の話』
ヘルズ城は、今はただのボロボロの幽霊屋敷です。
ヘルズは元々霊を寄せやすい国だそうで。
ですが、それでもヘルズの国家機関はヘルズ城で仕事を行っているようなのです。
今では、その不気味さで誰も近づこうとしません。王や兵士を除いては。
他にも誰も近づかない理由はあります。
少し前までいた王が死んで、今の王と変わりました。
その今の王は、いまだその姿を国民に見せたことがありません。
そして、王やヘルズ三人衆を中心とした独裁国家を作り出しているのです。
勿論、王や三人衆は大きな力を持っています。
ですから、この国の何処の町も、王や三人衆の圧力によってこの戦争については何も口を出せないのです。
ただ一人の兵士を除いては。
・・・・・そして、この話を聞いたシャドウは一つ話を切り出した。
シャドウ「そのただ一人の兵士、というのは少し前にビーチタウンを通ったという兵士ですか?」
町長「は、はい。何故知っているのですか?」
シャドウ「ミインから聞きました。」
町長「そうですか・・・・・。彼は今のヘルズの兵士とは思えない程、良い雰囲気を漂わせていました。其処のお方と良く似たお方です。」
町長はオリを見ながら言った。
オリ「俺に・・・・・似ている?」
オリは目を見開いて驚いた。
マッスル「もしかして、親父さんじゃないのか?」
オリ「・・・・・そうだとしても、何故此処の兵士などに・・・・・?」
仲間達は暫く黙った。
町長「・・・・・え、水をさすようで悪いのですが、そのお方はヘルズ三人衆に新しく入ったというお方です。元いた三人衆を一人退けて。」
その町長の言葉に、シャドウ達はさらに驚いた。
続く