第二章 ~ヘルゼアス戦争~ 三十九話
~ビーチタウン『町長の家』~
シャドウ達は、海でじゃれあっていたナイツとエイリアとナイリアを連れ戻し、町長の家にいた。
町長の家は大きい訳でもなく、普通の一階建ての家だ。
メロン「お父(おとう)ー!ちょっと出て来てー!!」
家に入ってすぐ、家にメロンの元気な声が響き渡る。
すると、奥の方の扉から一人のチャオが現れる。
メロン「お父!ちょっと聞いてやってくれよ!」
町長「そんな大声で・・・・・。みっともないからやめてくれ。」
どうやら、この黄緑で半目のチャオがメロンの父、ビーチタウンの町長のようだ。
町長「それで、この方達に何かあったのか?」
町長はメロンに聞く。
メロン「ヘルズ城に行く、って言ってるんだ!どうしよ!?」
メロンは相変わらず大きな声で話すが、この言葉に町長もそんなところに突っ込んでいられなかった。
町長「ヘルズ城・・・・・!そうか、ではついてきなさい。」
町長はまた、出てきた扉に入っていった。
シャドウ達は言われるがままに、町長についていった。
扉の奥には、畳の部屋。
物が何もなく、とても静かな部屋だ。
町長「どうぞ、座って。」
町長に言われ、シャドウ達はゆっくりと腰をおろした。
メロンも町長の隣に座った。
しばらくの沈黙の後、町長はゆっくりと口を開いた。
町長「ヘルズ城へ行くのですか・・・・・。」
それに対し、ラルドが口を開いた。
ラルド「何故ヘルズの方が、ヘルズ城を敬遠するのですか?確かに戦争中なのは知っていますが、貴方達を見ていると何か他に理由があるように思えます。」
おそらく、ラルドだけが思っていたことではないだろう。
シャドウ達は、町長の返事を待つ。
そして、またゆっくりと町長は口を開いた。
町長「・・・・・いえ、戦争に関係があるのです。戦争が始まる頃の話です。」
そして、この後シャドウ達は思ってもいなかった事実を告げられる。
続く