第二章 ~ヘルゼアス戦争~ 二十七話
~ゼアスとヘルズの国境~
オリ「隊長・・・・・。」
ゼアス兵隊長はシャドウ達の方を向いて話し始めた。
ゼアス兵隊長「こいつ、オリはな・・・・・・。」
~ゼアス兵隊長の話~
オリは、セイから来た若者だったんだ。
そして突然、ゼアスの兵士になる、みたいな事を言い出したんだ。
話を聞けばセイにいた頃に、消極的な者達の中、一人勇敢にヘルズに一人で乗り込んで行った者がいるそうだ。
それは、オリの父なんだ。
そしてオリの父が出て行った後、セイではオリの父を誉める言葉と同時に、良くない噂も流れ始めた。
「もう死んでしまったのではないか。」
確かにもう出て行ってから数週間経っているが、帰ってくる気配もなければ、ヘルズでゼアス兵以外の侵入者が出たと言う情報も入ってこない。
オリは、父が生きてる事を願いながらも、死んでしまった可能性があることは承知している。
そして、その父の強い意志を継いで、母をセイの人達に任せ、戦争を終わらそうとゼアス兵に入りに来たんだ。
~ゼアス兵隊長の話 終~
ライン「・・・・・そうか。だからセイを守る時にあんな険しい顔を・・・・・。」
オリ「・・・・・・。」
ゼアス兵隊長「ゼアス兵の中でも意志は固いオリなら、シャドウ殿と共にやり遂げてくれる気がするんだ。」
オリ「分かりました。必ず、この大陸に平和を。」
シャドウ「オリ、よろしく。僕達も全力で戦う。」
オリ「・・・・・ああ。よろしく。」
ゼアス兵隊長「気をつけろよ・・・・・。」
オリ「・・・・・隊長。貴方の勇敢な姿は、何処か父に似ていました。その面影を追いかけて此処まで強くなりました。貴方のお陰です、ありがとうございました。」
ゼアス兵隊長「そうか・・・・・。」
そして、シャドウ達はオリと共にヘルズに向かった。
ゼアス兵隊長(オリ、お前も充分たくましくなったもんだ。頑張れよ。)
そして、ゼアス兵達もゼアスへと戻っていった。
続く