第二章 ~ヘルゼアス戦争~ 十一話
ゼアス兵隊長「貰いましたよ、シャドウ殿!」
シャドウ「!」
シャドウが上にいると感じた筈のゼアス兵隊長は、何故かシャドウの前におり、凄まじいスピードで突っ込んできている。
シャドウは、咄嗟のことで反応が出来ず、ゼアス兵隊長の技をまともに受けてしまった。
首の付け根と、両腕の付け根と、両足の付け根を手で突かれた。
すると、体に力が入らなくなり、シャドウは動きを封じられた。
そして、その動けない間に先程上にあった剣は落ちてきて、シャドウの頭に直撃し、シャドウは倒れた。
周りで見ていた兵士達は、ゼアス兵隊長の勝利に盛り上がっている。
シャドウ「今のは・・・・・・?」
剣自体が脆いので、シャドウは無傷だった。
起き上がるシャドウのもとに、ゼアス兵隊長が近づいていった。
ゼアス兵隊長「さすがに、伝説のチャオと言っても、これは初めてでしょうね。マール星で私しか持っていない能力ですから。」
ゼアス兵隊長は、手を差し伸べた。
シャドウは手をかり、起き上がる。
そこに、見ていたマッスルも駆け寄ってきた。
マッスル「シャドウ、大丈夫か?」
シャドウ「あ、あぁ。」
マッスル「それにしても、今の技は何なんだ?消えたと思ったら、また出てきて・・・・・・。」
ゼアス兵隊長「ま、タネは後で明かしますよ。それじゃ、みんな!稽古に戻れ!」
そして、稽古場は普段通りの光景になった。
シャドウとマッスルは、稽古場をあとにした。
シャドウ「凄い者がこの国を守っているのだな。」
マッスル「あぁ。全く、気楽そうに見えて凄い強いんだな。」
シャドウ「フ、お前も人の事は言えないじゃないか。」
マッスル「俺はまだまだ強くなれるぜ。」
シャドウ「たのもしいな。」
マッスル「ハハ、まぁな。」
シャドウ「次は・・・・・・。ラインを探しに行くか。」
マッスル「おぅ。」
二人は、稽古場から離れていった。
続く