第一章 ~マール星~ 六十六話 「気持ち」
シャドウ「カオスィヴ・・・・・・・・・・」
シャドウは驚きの色を隠せないようだ。
それでも、カオスィヴは無表情のまま、シャドウに語りかける。
カオスィヴ「どうした・・・・・私とお前は、今で言う伝説のチャオとやらと言う同じ立場ではないか。」
多少シャドウも落ち着きを取り戻し、返事をする。
シャドウ「確かにそうだが・・・・・何故此処に・・・・・?」
カオスィヴ「理由はない。私はあてなき旅をしているだけだ。」
シャドウ「あてなき旅?」
カオスィヴ「強いて、クロア風に言うのならば、使命を果たすためだ。」
シャドウ「使命・・・・・?」
カオスィヴ「・・・・・それで、答えは出たか?」
シャドウ「クロアのこと・・・・・・か。出来れば止めたい。が、僕達はクロアの身内には無関係。此処で僕達が余計な事をすれば、クロアを熱くしてしまう可能性だってある・・・・・だから、ラルド次第だと僕は思っている。」
シャドウは、カオスィヴの目を真っ直ぐ見て言った。
カオスィヴ「そうか・・・・・・・それが答えか。」
シャドウ「カオスィヴ、クロアに狙われているが、もしクロアと遭ってしまったらどうする?」
カオスィヴ「フ・・・・・心配するな。私は闘わない。」
カオスィヴは、微笑を浮かべた後、マントに包まれ消えてしまった。
シャドウは、その場でしばらく突っ立っていた後、役場に向かい歩き始めた。
続く