第一章 ~マール星~ 六十五話 「全ての力を復讐へ」
ラルド「やっぱり・・・・・何でそんな事を!」
クロア「そんな事、お前もとっくに分かっているだろう。」
ラルド「サンカク星から他の星に移動させられたこと?まだそんな・・・・・」
ラルドが言い終わる前に、クロアは言い返した。
クロア「移動させられたんじゃない。捨てられたんだ。お前も同じだろう。俺には恨まない方が不思議だがな。」
この時のクロアの目は、ギラギラと鋭く輝いていた。
ラルド「そんな・・・・・お父さんやお母さんだって何か考えがあるんだよ!」
どうやら、クロアの復讐の矛先はクロア、ルゥの両親のようだ。
クロア「考えだと?どんな考えだろうが・・・・・俺たちを捨てたのは事実。俺はアイツらを絶対消す。この旅でつける力は・・・・・全て復讐に使い込んでやる。」
ラルド「そんな事したって良い事なんてないよ!」
ラルドは大きく、震えた声で言った。
いや、叫んだと言うのか。
クロア「黙れ・・・・・!俺はなんとしてでもアイツらを!・・・・・さらばだ。」
クロアの声と目とオーラには、憎悪がとても詰め込まれていたようだった。
そして、クロアはどこかへ歩いていった。
ラルドは、クロアの驚異的な憎悪のオーラの緊張から放たれ、力が抜けて座り込んだ。
シャドウ(そうか・・・・・クロア・・・・・)
それを建物の影で聞いていたシャドウは、ライン達がいる役場へと向かった。
しかし、シャドウが少し歩くと、建物の間から声が聞こえた。
「復讐・・・・・お前はクロアをどうするのだ・・・・・?」
シャドウは驚き、すぐに横っ飛びで離れた。
シャドウ「だ、誰だ・・・・・!」
シャドウ(どう言う事だ・・・・・全くと言っていいほど気配はしなかった筈・・・・・)
そして、建物の間の暗闇の中から黒いマントを羽織って、青いスカーフを巻いた、青い瞳をしたオレンジ色のニュートラルチカラタイプチカラ二次進化のチャオが出てきた。
シャドウ「か、カオスィヴ・・・・・!」
そう、其処から出てきたのはカオスィヴだった。
カオスィヴ「・・・・・・・・・・」
続く