第一章 ~マール星~ 六十四話 「力の旅人」
シャドウ「・・・・・どう言うことだ?カオスィヴと何かあったのか?」
クロア「・・・・・恥ずかしい話しだが、以前カオスィヴと戦ったことがある。その時、奴は本気を全くと言って良いほど出さなかった・・・・・それなのに、俺は惨敗した。それが一つだ。」
クロアは深刻な顔をして言った。
シャドウ「カオスィヴ・・・・・奴は・・・・・それで、一つ、と言うことはまだ他にも理由が?」
シャドウは何かを言いかけたが、クロアへの質問へと変えた。
クロア「俺のやり遂げる事、真の目的を達成するには、奴を倒すほどの力を手に入れなければならない。・・・・・負けておいてこんな事を言うのは難だが、奴を倒すのは第一段階だ。俺が見た限り、この星では奴が一番強いだろう。」
シャドウ「真の目的だと?」
クロア「悪いが、これは言えない。知れば・・・・・いや、さらばだ。」
クロアは、キャプシティを出て行った。
シャドウ「・・・・・・・・・・」
ラルド(兄貴・・・・・まだあんな事考えてるのかな・・・・・?)
ラルドは下を向いて考え込んだ。
エイリア「ラルド・・・・・?」
エイリアはラルドを心配し、声をかけた。
ラルド「・・・・・え?」
エイリア「元気ないけど、クロアさんのことで何かあったの・・・・・?」
ラルド「いや・・・・・真の目的って何かなぁ?ってさ。」
ラルドはにっこりと笑った。
エイリア「そうだよね。気になるところで行っちゃったからね。」
エイリアも笑いながら言った。
ラルド「じゃあ、キャプシティを色々見たいから、ちょっと行って来るね。」
ラルドは、小走りで行った。
シャドウ(ラルド・・・・・・・・・・)
丁度、ラルドが見えなくなったくらいになった頃、ラインがシャドウ達の所へ着いた。
ライン「・・・・・何だ、この変な雰囲気は?」
ラインは、困ってしまったようだ。
シャドウ「いや、何でもない。悪いが、僕も少し歩いてくる。」
シャドウも、どこかへと歩いていった。
ラインは、シャドウもどこかへ行ってしまったので、もっと困ってしまった。
ナイツ「そう言えば、マッスルとバウスは?」
ライン「え、あぁ、そろそろ来る頃だと思う。」
と、ラインが言い終わると、丁度良くバウスをおぶった汗だくのマッスルが走ってきた。
そして、バウスを降ろすと、そのままマッスルは前に倒れた。
バウス「お、お疲れ様・・・・・」
マッスル「ま、待て・・・・・・・・流石にあの距離を・・・・・ゲホッ・・・・・・おぶって走るのは・・・・・体力的にキツイ・・・・・・・・」
こんなマッスルのお陰で、場の雰囲気が明るくなった。
そんな中、一人ボケている者もいた。
マリィ「どうしたんですかぁ?町内マラソンに出たんですかぁ?」
マッスル「・・・・・ゲホッ、ゴメン、何それ・・・・・・・・」
マリィ「えぇ!出てないんですかぁ?じゃあ、今から行きましょうよ。」
マッスル「・・・・・ま、待て・・・・・状況を見てくれ・・・・・・人生卒業しちまう・・・・・・」
マリィ「男は強くなくちゃいけないんですよぉ!行きましょうよ!ナルさんも出てますから!」
マリィは、倒れているマッスルの手を引きずってどこかへ行った。
マッスル(・・・・・・・・・リアルに殺される・・・・・・・)
ナイリア「・・・・・面白い人だね。」
ナイリアは笑いながら言った。
その頃、ラルドは・・・・・・・・・・
ラルド「兄貴・・・・・」
クロア「・・・・・ルゥか。」
クロアのところへ着いていた。
ラルド「真の目的って・・・・・まだあんな事考えてんの?」
クロア「【復讐】はやり遂げる。それは俺の勝手だ・・・・・」
ラルド「やっぱり・・・・・!」
続く