第一章 ~マール星~ 五十一話 「霜雪の間」
灼熱の間の番人、ゴウを倒したシャドウ達は次の階へ繋がるハシゴをのぼっていった。
一歩上に進むごとに、ハシゴが冷たくなってくる。
シャドウ達は、既に次は氷系、水系の敵と確信した。
そして、シャドウ達は上りきった。
其処はとても温度が低く、床は雪で埋もれ、壁は雪の山で見えない。
いたるところがデコボコしていて、とても歩きにくい。
そして、冷たさで足の感覚がなくなってくる。
今までに無いフィールドだ。
すると、デコボコして見えない先の方から、一匹の水色のメカチャオが歩いてきた。
そして、デコボコの上まで登ると、喋り始めた。
カムイ「私の名前はカムイ。此処、霜雪の間の番人です。」
カムイは、水色と言うよりはアクアマリン。
メカなので、少し光沢が見られる。
目は鋭くない。
いや、むしろ優しい目つきのように見える。
そう、オルドのような感じだ。
普通のメカチャオとは違い、普通のチャオのように瞳と白目のところが分けてある。
その瞳は黒く、澄んでいるように見える。
これは意図的に作られた目、と言う事はシャドウ達も分かっていたので、騙されはしなかった。
シャドウ「カムイとやら。貴様と遊んでいる暇は無い。さっさと終わらせてもらうぞ。」
どうやら、今回はシャドウが戦うようだ。
カムイ「良いでしょう。ならば、本気を出します。」
シャドウ「ラルド、他のみんなを守っていてくれ。」
ラルド「分かった。」
ラルドは、ナイツ達を壁際まで寄せた。
そして、気を張って守る体制に入っている。
シャドウとカムイは、部屋の真中で対峙した。
カムイ「先に言っておきますが、ゴスモやゴウなどとは比べ物にはなりませんよ。」
シャドウ「御託は良い。かかって来い。」
シャドウは、手で挑発した。
カムイ「言いましたね、ならばお死になさい。行け、雹狼(ひょうろう)。」
すると、雪の中から氷の狼が2匹出てきた。
シャドウの3倍くらいの大きさだ。
そして、雹狼はシャドウに飛び掛ってきた。
シャドウ「行くぞ!」
続く