第一章 ~マール星~ 四十四話 「最強最速」

シャドウ「ラルド、知っているのか?」

シャドウは、ラルドに聞いた。

???「知らない筈が無いだろう。ルゥ。」

???は、下を向きながら顔をラルドの方へ向けた。

ラルド「・・・・・兄貴?」

その時、マッスルはひそかに思ってしまった。

マッスル(ラルド、兄貴って呼び方似合わねぇ・・・・・)

おそらく、そう思ったのはマッスルだけでは無いだろう。

ラルドのクールVerとも普段Verとも合わないセリフだからだ。

シャドウ「兄貴・・・・・?」

クロア「俺の名は、クロア・クル。正真正銘のルゥの兄だ。」

クロアは、そう言うとフードとマントを投げ飛ばした。

クロアの姿は、普通のチャオの進化で出来る形では無かった。

色は青。

目はツリ目で、瞳は赤。

ニュートラルオヨギタイプヒコウ二次進化で出来るような頭の後ろの角。

それが、二つ頭の後ろにある。

そして、なんと言っても顔の横に生えている長い耳のような物。

エイリアとはまた違う、生えている根元の部分は太く、先の方は細い。

しかも、高さとしては腹のところまで有りそうな長さだ。

あと小さいが、ダークハシリタイプチカラ二次進化に有る頭の後ろの下に向いている角がある。

クロア「伝説のシャドウ・ザ・スピード、だったか?」

シャドウ「あぁ。」

クロアは、シャドウの伝説を知っていたようだ。

クロア「俺と手合わせをしないか?」

なんと、それを踏まえた上でシャドウと手合わせをしようというのだ。

シャドウ「構わない。」

ラルド(やめておいたほうが・・・・・)

ラルドはそう思いながらも、シャドウとクロアは勝負をすることになった。

二人は対峙し、構えた。

シャドウの構えは、やや姿勢を低くし、左足を前に出し、手を腹の横に添えるような感じだ。

クロアは、ほぼ棒立ちで、右足を前に出し、左手を頬の前に持ってくるだけだ。

そして、両者とも逆方向へ横っ飛びをした。

シャドウ「カオスレイ!」

クロア「ふ・・・愚かな・・・・その程度の攻撃で俺にダメージを与え様などと。」

クロアは、マッスルやナイリアが良く使う衝撃波らしきものでカオスレイを弾き飛ばし、着地と同時に消えた。

シャドウ「は、速い・・・・・」

シャドウは、何処から攻撃が来るのか分からないので、気を張った。

クロア「終わりだ。」

クロアは、シャドウの後ろから何かをした。

すると、シャドウは倒れてしまった。

マッスル「は、速ぇ・・・・・」

ラルド「兄貴のスピード、攻撃、格闘技の速さは多分カオスィヴくらいはあるんじゃ無いかな?」

そして、シャドウが起き上がった。

シャドウ「・・・・・強すぎる・・・・・次元が違うな・・・・」

クロア「・・・・・俺はキャプシティへ行かなければならない。先に失礼する。」

そう言うと、フードとマントを羽織ってキャプシティの方へ歩いて行ってしまった。

マッスル「シャドウ・・・・・・」

シャドウ「・・・・・僕達もやらなければならない事が有る。行こうか。」

そしてシャドウ達とジリーは、また動く床に乗った。


続く

このページについて
掲載号
週刊チャオ第190号
ページ番号
44 / 231
この作品について
タイトル
シャドウの冒険3
作者
ダーク
初回掲載
週刊チャオ第158号
最終掲載
2012年9月6日
連載期間
約7年5ヵ月14日