第一章 ~マール星~ 三十七話 「心の弱さ」
オルド「で、でも、この攻撃だけは、さっきのようなオーラ・バリアじゃどうにも・・・・・・」
オルドが言い切る前に、シャドウは言い返した。
シャドウ「オーラ・バリア?僕は、まだ使っていないが。」
その言葉に、オルドだけではなく、マッスル達も驚いた。
オルド「じゃ、じゃあさっきのは・・・・・?」
シャドウ「僕は何もしていない。ただ、僕の気が技よりも上回っていた。それだけだ。」
オルド「・・・で、でも、この攻撃は絶対に!」
MEMORYファイナルDNAドラゴンは、超極太レーザーを放った。
シャドウは、ふぅ、と息をついた。
シャドウ「これだけ言っても分からないとは・・・・・ならば、見ろ。これが、真のオーラ・バリアだ!」
すると、シャドウから凄まじい光が放たれた。
その瞬間、超極太レーザーは跳ね返され、MEMORYファイナルDNAドラゴンは消され、オルドはオーラ・バリアの気の強さで森の木に叩きつけられた。
マッスル達も吹き飛ばされそうになったが、なんとか木にしがみついている。
そして、光は収まった。
シャドウ「・・・・・オルド、分かったか。」
木の根元に倒れているオルドに、シャドウは声をかけた。
オルド「う・・・・・ぅう・・・・・・・」
オルドは起き上がった。
しかし立ち上がれず、木に寄りかかっている状態だ。
オルド「ど、どうして・・・・・僕は負けた・・・・の?」
シャドウ「・・・・・それは、お前の心が弱いからだ。」
オルド(え?)
シャドウ「力を欲するあまり、悪の手助けをした。そして、この星を悪化させていく・・・・・他人を押しのけてまで力が欲しい?力が欲しいなら、努力をしろ。その努力は、心を強くする。その努力が無いから、お前は弱いのだ。【心・技・体】全てを含めて実力と言うのだ。」
オルド「・・・・・フフ、完敗だね。僕じゃあ到底敵わない相手だったよ、シャドウ。」
オルドは、握手を求め、手を出した。
シャドウ「・・・・・悪いが、まだ握手は出来ない。」
オルド「え?」
シャドウ「お前の心が強くなったら握手をしよう。」
オルド「・・・・・そうだね。」
オルドは、笑いながら手を引いた。
シャドウは、オルドを担いだ。
オルド「え、何を・・・・・?」
シャドウ「キャプシティでお前を引き取ってもらう。其処でどう心を強くするかは、お前次第だ。」
オルド「何から何までありがとう。」
オルド(シャドウ・・・・・僕にとって貴方は、師匠だよ。)
そして、キャプシティへ戻った。
続く