第一章 ~マール星~ 二十八話 「カウンターVS緑斬爪」
ラルドは、ドライアドと戦う事になり、今対峙した所だ。
ラルド「武器は持たないのか?」
ドライアド「はい。」
ラルドの質問に即答するドライアド。
その顔は、自信に満ち溢れているようだった。
そして、二人の間には緊張感が漂い始めた。
マッスル「一応みんなも見て置けよ。参考になる部分とかあるかも知れないからな。」
他の皆は、黙って頷いた。
そして、戦いが始まった。
先制攻撃を仕掛けたのは、ドライアドだった。
ドライアド「緑斬爪(りょくざんそう)!」
ドライアドの手の先から、爪の形をした緑の光が飛んできた。
ラルド「カウンター・リバース!」
ラルドは、その緑の光の周りに弱い竜巻を起こし、緑斬爪をドライアドの方へ返した。
ドライアド「緑斬爪!」
ドライアドは、自分の方へ返って来た緑斬爪を、緑斬爪で相殺した。
そんな中、エイリアはマッスルへ聞いた。
エイリア「アレって魔法?」
マッスル「まぁ、そうなんじゃないか?」
エイリア「へぇ~・・・・・・・」
そして、またドライアドが攻撃を仕掛けた。
ドライアド「緑斬爪!」
ドライアドの出した緑の光は先程のよりも速く、二発飛んできた。
ラルド「カウンター・リバース。」
ラルドは、両手を広げて前に突き出し、その圧力で緑斬爪を跳ね返した。
ドライアド「!」
ドライアドは、間一髪で横に避けた。
ドライアドは、早くも汗をかいているようだ。
ラルド「その程度か?」
ラルドは、まだ一歩も動いておらず、ドライアドを見下すような目で見た。
ドライアド「いや、私は負けませんよ。」
ドライアドが立ち上がると、ラルドはまた両手を広げて前に突き出した。
そして、凄まじい圧力がドライアドにかかった。
その圧力で、ドライアドは吹っ飛んだ。
広場の端の方まで飛んだようだ。
ドライアドが立ち上がると、ラルドはもう視界にいなかった。
ドライアド「ど、何処へ・・・・・?」
ドライアドは、キョロキョロしている。
ラルド「弱いな・・・・・・」
ラルドは、ドライアドの真後ろにいた。
ドライアドは驚いて、広場の真中辺りまで移動した。
ドライアド「・・・・・・・・・」
ドライアドは、内心パニック状態だったので、落ち着かせると同時に魔法力を溜め始めた。
ラルドは、歩いて近づいてきた。
かなりゆっくりだ。
ラルド「打って来い。」
ドライアド「知りませんよ・・・・・・貴方に容赦はしません。」
ドライアドが言い終えると、ドライアドの前の地面から、巨大な根っ子のような物が出てきた。
全長20メートルくらいで、蛇のようだ。
ラルド「ほぅ。」
ラルドは、その根っ子を見上げながら言った。
ドライアド「私の必殺の、蛇根撃(じゃこんげき)。これを喰らったら終わりです!」
そして、巨大な根っこがラルドに向かって襲ってきた。
ラルド「・・・・・・・・」
続く