第一章 ~マール星~ 二十五話 「迷い、惑わし」
森の中は、歩ける道と、草がとても多い場所が有って、いかにも迷ったら戻れない、と言う感じだ。
しかし、マッスル達はエイリアの火の魔法で、歩いてきた道に跡を残してあるから気が楽だった。
エイリアは、火の魔法をレーザー状にして、強く跡が残るようにしているので、さらに安心だ。
マッスル「メカチャオいないなぁ。」
ラルド「いや、この感じなら絶対いると思うんだけど・・・・・・」
すると突然、森の中からメカチャオが飛び込んで来た。
マッスル「!」
マッスルは拳を構えた。
ナイツ「違うよマッスル!それはメカチャオじゃないよ!」
マッスル(何?)
その言葉にマッスルは拳を止めた。
すると、飛び込んで来たメカチャオは、マッスルを透き通って、森に飛び込んで行った。
ラルド「何で幻覚が・・・・・・・」
ライン「この森でそんな噂は無かった筈だけど・・・・・・やっぱり何かいそうだな。」
そして、また進み始めた。
歩いている途中、何回もメカチャオが飛び込んできて、透き通って行った。
流石に判れば大丈夫だった。
歩いている途中、エイリアが言った。
エイリア「み、みんな・・・・・・・火の魔法の跡が、どんどん消えていってる・・・・・・・・」
その言葉にマッスル達は驚いた。
本当に、火の魔法の跡が消えていたのだ。
ライン「どうなってんだ・・・・・・・・チッ。」
ラインは、森の中に一発銃弾を撃った。
その時、ナイツの耳に風の切れる音が、撃った方向と反対側の森の中から聞こえた。
ナイツ「みんな、伏せて!!」
ナイツの思った通り、ラインが撃った銃弾が反対側から飛んできたのだ。
銃弾の弾道の先には、マッスルがいた。
ラルド達は伏せたが、マッスルだけ立っている。
銃弾は、マッスルに向かって飛んできた。
ナイツ「マッス・・・・・・!!」
マッスルは、銃弾を手で取った。
マッスル「心配は要らないぜ。」
ナイツ達は驚いた、が、ラルドは普通に見ている。
ラルド「此処は空間が歪んでる・・・・・・・私たちは同じ場所を歩いていたのか。」
エイリア「じゃあ、進めてなかったの・・・・・・・・・?」
ラルド「そうだね。でも、策はあるから。ナイリア、周りにバードレーザーを撃って。」
ナイリア「あいあいさ。」
そして、ナイリア以外はしゃがんで、ナイリアはバードレーザーを撃った。
周りか飛んでくる、自分に当たりそうなバードレーザーを避けながらも何とか撃ちながら横に回った。
ナイリア「お、終わったけど、これで何か判った?」
ラルド「ありがとう、判ったよ。」
周りの皆は、何でこんな事をしたのか全然判らなかった。
ラルド「判らないみたいだから、説明するね。私たちの周りは空間が歪んでいる。でも、敵が居るって事は、その方向だけ歪んでいない。敵も歪んだ空間で迷っちゃうからね。其処で、周りにレーザーを撃ったの。レーザーが、空間の歪んでいない場所を通ると、勿論レーザーは戻ってこない。私は、其処を見つけた。」
そして、ラルドが指を指したのは、斜め前45°位の所だった。
その方向は、とても草が茂っている森の中の方向だった。
が、ラルドの説があっていれば間違いないだろう。
マッスル「おぉ、スゲェな。」
周りの皆も、驚いた表情だった、が、すぐに全員でその方向へ進んだ。
続く