第一章 ~マール星~ 十七話 「突然の出来事」
マッスル達は、警備のチャオの了承を得て席に座っていると、隣のチャオが話し掛けてきた。
???「お前等はあの二人の事を知らなさそうだな。教えてやろうか?」
マッスル「あ、あぁ。」
突然言われたので、少し驚きながら言った。
ボベ「俺はあの二人のファンの、ボベだ。じゃ、説明するな。」
どうやら、このチャオの名はボベと言うらしい。
ナイリア「じゃあ、宜しくね。」
ボベ「OK、可愛い子ちゃん。」
ナイリア(可愛い子ちゃん・・・・・・・・♪)
ナイリアは、やや顔を赤らめた。
ボベ「今歌っている青いチャオ。あのチャオが癒しの笑顔のマリィだ。マリィが笑うと、優しい風に包まれたように心が落ち着くんだ。性格は、おとなしいな。で、その隣で待機しているのが鮮やかな精霊のナルだ。親の遺伝が何か特別らしくて、ツヤツヤの薄緑色だ。可愛い系で、みんなのアイドル!って感じだ。性格は、明るくて活発って所だな。」
ボベは、自慢気に言い終わり、満足したようだ。
マッスル「詳しいな・・・・・・・ありがとう。助かったぜ。」
マッスルは軽く御辞儀をした。
ボベ「良いって事よ!俺だってこの話題で他のチャオと話すのが好きなんだから。」
ナイリア(面白いチャオ・・・・・・・・)
ボベと話し終わったマッスルとナイリアは、しばらくマリィの歌声を聞いていた。
そして、マリィが歌い終わった。
マリィ「皆さん、私の歌を聞いてくれてありがとうございました。」
そして、マリィが微笑みを浮かべると、殆どの会場のチャオは気持ちが和んだ。
マッスル「なんか・・・・・・・凄い優しい笑い方だな。」
ナイリア「和むね・・・・・・・・・」
マッスル(此処から姿が見え辛いのが惜しいな・・・・・・)
そして、マリィはマイクをナルに渡した。
ナル「皆!私の歌も聞いてネ!」
そして、ナルが元気良く、リズムの良い歌を歌い始めた。
会場のムードは最高潮。
マッスル達も聞き入って、ずっとナルを見ていた。
しかし、ナルが歌い終わった瞬間、観客席からメカチャオが五匹飛び出し、マリィとナルを囲んだ。
余りにも速く突然な出来事だったので、観客はどよめき、パニック状態となった。
マッスル「くっ、行くぞ!ナイリア!!」
ナイリア「うん!」
マッスルとナイリアも、観客席を飛び出し、メカチャオの近くへと来た。
此処で、マリィとナルの姿がやっと判ったマッスルは、納得したような顔をしている。
マリィは、青のヒーローハシリのようだが、頭に細い3本の角がある。
ヒーローハシリタイプハシリ二次進化の、角が細いバージョンと言った所か。
白の曲線が幾つか入っている、アクアマリン色のマントを着ている。
学ランの、ボタン無しの全開のような感じだ。
ナルは、ツヤ薄緑ピュアで、ヒーローオヨギタイプハシリ二次進化のようだ。
マッスルが納得しているのをよそに、メカチャオ達は喋り始めた。
メカチャオ1「パニック状態の観客・・・・・・・・メカチャオの仲間にするのは楽だ。」
メカチャオ2「邪魔が2名入った。」
メカチャオ3「人質、マリィ、ナル。」
メカチャオ4「近づくと、人質を殺す。」
メカチャオ5「お前等も殺す。」
普通のメカチャオは、銀チャオで、目がチェック模様のようになっているのだが、このメカチャオ達は、銀の部分が厚いようだ。
マッスル「なんて奴らだ。」
ナイリア「マリィさん、ナルさん、待っててね!」
マリィ「はぁ・・・・・一体これはどう言う事なのでしょうか?」
ナル「私たちが人質に取られたんダヨ。」
マリィ「あぁ、そうなんですか。大変ですね。」
マッスル&ナイリア(このチャオは大丈夫なのか!?)
続く