後書き
タイトルとはなんかちがってそうでそんな感じの話。
「戦場のギタリスト」
太陽がまた沈み登る毎日
出会える日は来るのだろうか
その時を僕は待つのかな
他に何かできるかもなんて思いながら
雑踏の中を見渡しても
僕が探している人形劇はやってない
ただ、老人が持っている
誰も見ていない紙芝居の前で立ち止まった
戦場のような毎日を
6弦ひくだけの僕はギタリスト
いつも座り込んでくれた君はもういない
雪が降る道あしあとは一つだけ
豆腐のようにやわらかくておいしい
日々を待って出てくるのはガムだけだった
噛んでもかみ切れないけど
噛めば噛むほど幸せになってくるんだね
戦場のような毎日を
6弦ひくだけの僕はギタリスト
優しさは君がくれると思っていたんだよ
ギターが雪に濡れていくこの道で
戦場のような毎日を
6弦ひくだけの僕はギタリスト
必要としたのはそのきれいな音でもない
大切なのはその優しい音楽でもない
いびつでも、狂ってても、おかしくても
どこか暖かい音色だけなんだ