29話~悪魔の再来~
「・・・で、挑戦者と言うのは?」
ジュエチャがエメラスに聞く。
ムーンブロック~サンブロック間はとても遠く、
闘技場の端から端まである。
「しかし・・・・人数が多すぎないか?」
ランスが辺りを見回して言う。
その言葉を聞きジュエチャは辺りを見回し、
観客の多さに顔を顰めた。
ムーンブロックが見えてくる。
「わからん。俺も呼ばれただけだ。どうせ雑魚だ・・・」
最後まで言いかけて、エメラスは立ち止まった。
ジュエチャは軽く舌打ちをし、冷や汗が流れていた・・・。
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29話~悪魔の再来~
「・・ディロフォ・・・・」
ジュエチャが呟いた。
目の前にはディロフォが立っている。
「ヤなのが出てきたな・・・」
エメラスが背中をかく。
「貴様等が出てると言うのでな。・・・決着をつけようと思う。」
ディロフォが言った。
彼の目は本気だ。気のせいがジュエチャにはオーラが見えた。
「あの・・・そろそろ始めたいのですが。」
審判が言う。
「ああ、頼む。」
ジュエチャが審判に言う。
審判は周りの空気が読めなかった。
「・・そうですか。では・・・・・始め!!」
とたんに観客が騒ぎ出す。
どちらを応援しているのかは知らないが、とにかく五月蝿い。
「一人でいいのか?」
スピアが聞く。
「余計な雑魚は不要だ。」
ディロフォが戦闘の体系に入った。
そして、話し終えた瞬間!
ランスの左肩に一筋の風が吹いた。
ランスは驚きで目を丸くした。
「ちっ!少し防げなかった!!」
激しい痛みと共に、我に返った。
そして、巨大な剣を構えなおし、体制を整える。
ディロフォはフィールドの端まで走り、宙返りをしランスの右肩を狙う。
「2度同じ手は効かない!」
ランスは防御の体制に入る。
「誰が同じ手と言った?」
ディロフォが言う。
ランスが気付く前に、頭上で金属音が鳴り響く。
スピアが黒槍を跳ね飛ばしたのだ。
ディロフォは空中でバランスを崩したが、
すぐに戻り地上に降りる。
そのタイミングをつかみ、
「エンドオブハート!!」
ジュエチャが技を放つ!
白い波動がディロフォを狙う!!
「∞ランス。」
平然と冷たい声で技を放つ。
と、同時に幾数もの槍がジュエチャに向かって放たれる!
白い波動は白い粒子となり弾け飛ぶ。
「観音菩薩!!」
ジュエチャの技で、周辺に強い重力がかかる!
すると、槍は全て落ちた。
しかし、ディロフォには効かなかった。
続く