１６話～乱舞の戦～

《洞窟奥》
「大分減らしたはずなのだが…まったく見えん！」
レッドメアが大刀を振るいながら言う。

僕に任せて、とクルシスが走る。
「テンペスト！」
叫ぶと同時に光の槍が幾つも降り注ぐ。
勿論前にいた敵はみな食らう。
（天使術・・？ヒーロチャオしか使えないはずだが・・。）
使ったのはどう見ても子供のチャオだ。
そう思ったスマッシュはチラッとレッドメアを見る。
レッドメアは少し口元で笑っただけで踵を返す。

「今ので敵は怯んだ！総攻撃だっ！」
剣翔が叫ぶ。
「エネルギークラッシュ！」
「エネルギーアッパー！」
「エネルギーアタック！」
「ブレイブスラッシュ！」
一拍置いてから、
「ド・メルシ！」
「雷電爆裂斬！」
全員で一斉攻撃をかけた。
前方の敵は皆倒れた。

《洞窟前》

「シャイニングスラッシュ！」

「チャースが来てくれたか。この勝負はもらったな。」
ナイトが少し浮かれて言う。
「俺一人で何が変わるか？」
「私もいますが。」
ドキッ！とチャースが背を伸ばす。
「な…なんでお前が…。」
「いいじゃない。大体貴方に呼ばれた訳でもなし。指図される覚えは無いわ。」
ミントが後ろでキツイ一言を言う。
「相変わらずそこの嫌味女！！！」
「ホラ、そこでじゃれ合ってないで戦うぞ。」
ナイトがチャースに呼びかける。
「こんなのとじゃれあうなら死んだ方がましだわ。アイスメテオ！」
「馴れ合うつもりなどでは無い！！シャイニングレプリュード！」
そう叫ぶと殆どの敵はいなくなる。

「待っていたぞ、チャース。」
そう言うとチャース達の後方に回る。

「ブラックス…か。何故ここに？」
「シルヴァの手伝いをしているまでだ。」
するとチャース達の後ろからスマッシュ達が現れる。
「全員集合か？」
レッドメアが苦笑気味に言う。
「・・と・・！あっ。」
フェニクが叫びかける。
するとチャースに睨まれた。
「俺一人では荷が重いな。ガルド！！クイック！」
「呼ばれなくても貴様の隣にいる。」
ガルドが返事をする。
「え・・？あ、ハイハイ。」
適当にクイックも返事をする。

「今度こそ片をつけてやろうか！」
続く