エメラルドの栄光(その5) ページ2

多方向からの蹴りの力のベクトルが合成され、上空へと吹き飛ぶチャミー。
エメラルドダークカオスは追撃に移るため、地面を蹴ります。
しかし、エメラルドダークカオスが地に足を着けようとした場所の川原の石を、青紫チャオがこっそりどかします。
エメラルドダークカオスは足をとられるかたちとなり、バランスを崩す。
「今だ、チャミー、特訓の成果を!」
「ちゃお~!」
チャミーは吹き飛んだ上空で、伸身の後方宙返りを二回決め、エメラルドダークカオスとの位置関係を整えるため、その伸身後方宙返りに一回ひねりを加えます。そのまま上空から、
「い・な・ず・ま・キ~~ック!!」
ポッコ~ン!
はるか上空から高角度の落雷の如きすさまじい蹴りが、エメラルドダークカオスを襲う!
その威力に、エメラルドダークカオスははるか彼方へと吹き飛ばされてしまいました。


「ぐおおお、おのれ、おのれチャミー!」
100メートルくらい吹き飛んだエメラルドダークカオスは、稲妻キックのダメージにより、立つことが出来ません。
「この私が。ダークカオスのこの私が、ぐおお。」
立ち上がろうとすろエメラルドダークカオスですが、激しい激痛が立ち上がることを阻みます。両手を地についたままのエメラルドダークカオス。
「ふふふふ。」
そんなエメラルドダークカオスの前に、あの青紫チャオが現れます。
「ぐおお、貴様、一体何者だぁ。」
その言葉に青紫チャオは、にたりと満面の笑みを浮かべます。

そして左手でエメラルドダークカオスを指差して叫びます。
「エメラルド、所詮貴様は、流れ星!」

伸ばした左手を引っ込めて、右足を一歩前に踏み出します。
「いかに輝こうとも、落ちる運命にあったのだ!」
「なにぃ?」
「はあぁぁ…。」
青紫チャオは、その体を輝かせます。その輝きはアメジスト!
そう、この青紫チャオはアメジストチャオだったのです。
驚くエメラルドダークカオス。
アメジストチャオはどこからか剣を取り出すと、地面に突き刺します。

「ぐああっ!」
突然悲鳴をあげるエメラルドダークカオス。
アメジストチャオの剣は、エメラルドダークカオスの左手の甲を貫いていたのです!
アメジストチャオは左足でエメラルドダークカオスの頭を踏みます。
「エメラルド、俺の名を言ってみろ。」
「ぐ、ぐぐ。」
エメラルドダークカオスは耐えます。
アメジストチャオは、剣をねじります。
「ぐぎゃ~。」
さらなる激痛が、エメラルドダークカオスの体中を走ります。
「俺の名を、言ってみろ~。」
「あ、アメジスト~!」
アメジストチャオは、さらに剣をひねります。
「ぎゃ~あ!」
「なんだってぇ?ア・メ・ジ・ス・トだとお?」
「あ、アメジストチャオ様ぁ~。」
その言葉に、にたりと笑みを浮かべるアメジストチャオ。
「こ・こ・ろ・が、こもって、ないなぁ~。」
剣をねじりながら、今度は上下左右にゆらしだします。
「ぐわああ、あ、あ、アメジストチャオ様ぁ、お許しください!アメジストチャオ様ぁ!!」

「そうだ、それでいい。」
アメジストチャオは剣を抜きます。
地面にひれ伏したままのエメラルドダークカオス。
「だが、殺しはせん。お前は普通のチャオとして、俺の名を一生恐れながら生き続けるんだぁ。わっはっはっは~。」



数日後、チャオ脳神経外科病院。
1人のチャオが車椅子に乗せられ、診察室から出てきます。

うつろな瞳。
かすかに痙攣する左手。
半開きな口からは、よだれを垂れ流します。
特別病棟へと移される、深緑色のノーマルチャオ。

「あの患者、まだ身元が分からないちゃお?」
深緑色のチャオとすれ違う、二人の医者チャオ。
「ああ、ひどいもんちゃお。脳神経が、ずたずたにやられてるちゃお。」
そこまで言うと、運ばれていく深緑色のチャオに目を向けます。
「一生あのまんまだそうちゃお。」

がちゃ~ん。
特別病棟へ入ると、鉄格子の扉が閉められます。

「ぐわああ、やめてくれぇ!」



つづく。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第125号
ページ番号
15 / 28
この作品について
タイトル
チャニックアドベンチャー2後日談チャミー編
作者
あさぼらけ
初回掲載
週刊チャオ第121号
最終掲載
週刊チャオ第128号
連載期間
約1ヵ月19日