その２ ページ2

「チカラこそ、パワー！！」
叫び声とともに、鎌ヌンチャクを一閃！！！
「ちゃお～～～！」
鎌は、チャミーの左手をざっくりと切り裂く。ピンク色の体液が噴水のごとく飛び散る。
それを見て、わきにわきかえる観客達。

よろけるチャミーに、ルビーチャオはにやりと笑う。
「そのまま死ねぇ！」
ルビーチャオは、またまた鎌ヌンチャクを振り回す。


「勝負ありですね。」
闘技場の隣の館から、エメラルドチャオが言う。
「ああ、チャミーの勝ちだ。」
「なんですって？」
アメジストチャオのその受け答えに戸惑うエメラルドチャオ。
「目を凝らしてよく見るんだ。チャミーのチャオのアレを。」
アメジストチャオの言うとおり、チャミーのチャオのアレを凝視する。

チャミーのチャオのアレは、ほのかに光りだしていた。
その光りにより、いつしかチャミーの傷口はふさがっていた。
「あれが、チャミーのチャオチカラ…。」
その癒しのチカラに、エメラルドチャオは絶句する。
「チャミーめ、地上世界からあんなチャオチカラを持ち帰ってくるなんて…。」
アメジストチャオの額に、汗がにじむ。
「コーホー。」
あいかわらず不気味な呼吸音をあげるサファイアチャオ。


「く、こいつめえ、なんてしぶといんだ！」
鎌ヌンチャクを振り回しながらルビーチャオは、徐々に体力を回復させていくチャミーに脅威を覚える。

「ルビーチャオ、チャオのアレだ！チャミーのチャオのアレを狙え！！！」
エメラルドチャオの叫びに、ほのかに光るチャミーのチャオのアレに気が付くルビーチャオ。
「く、こなくそぉ！！」
ルビーチャオは鎌ヌンチャクを握り返し、チャミーのチャオのアレ目掛けて振り下ろす。
しかしチャミーは、チェーンデスマッチの鎖で、鎌ヌンチャクを絡め取る。
そのまま後ろへ寝転ぶと、ルビーチャオのどてっ腹に蹴りをぶちこむ。
巴投げの様に、後方へ投げ飛ばされるルビーチャオ。
チャミーは、鎖で絡め取った鎌ヌンチャクを、鎖をピンと伸ばし、その勢いで場外へと投げ飛ばす。
「あなただけは、絶対、許せないちゃお！」
チャミーの叫び声とともに、チャミーのチャオのアレの光りは強く輝きだす！
「超絶必殺技・鳳凰天舞！！」
高速でルビーチャオの周りを駆け回るチャミー。
いつしかルビーチャオを中心につむじ風がおき、小さな竜巻となる。
ふわりと、ルビーチャオの体が浮かび上がる。
チャミーもその風に乗り、ルビーチャオに四方八方から蹴りをぶちかます。
さまざまな方向からぶちかまされる蹴りの力のベクトルは、合成され、ルビーチャオを上方へ吹き飛ばす大きなチカラとなる。

上方に吹き飛ぶルビーチャオは、鎖を掴んでにやりと笑う。
このままチャミーを引き寄せ、この勢いで殴ったら…。ルビーチャオは、ぞくぞくと湧き上がる興奮を覚え、叫ぶ。
「チカラこそ、パわ～～！」
なんと、鳳凰天舞の威力により、鎖は引き千切られた。

天空高く吹き飛び、そのまま落下してくるルビーチャオ。
ルビーチャオを待ち受けるチャミーのチャオのアレは、光り輝き、チャミーの体を包み込む。
その光りの中にルビーチャオは落下する。
頭から真っ逆さまに落下してきたルビーチャオのチャオのアレを、むんずと掴むチャミー。
地上すれすれで止まるルビーチャオ。
チャミーは、ルビーチャオのチャオのアレを、まるで粘土細工の様に、ぐるぐるな渦巻きにしていく。

「ぐぎゃぁ～～！！」
ルビーチャオの悲鳴が、光りの輝きにより遮断された外に漏れる。
「ひぃ～～。」
ルビーチャオは、別人の様に目のすわったチャミーを見る。


光りが消えた時、チャミーの傍らにはルビー色の卵があった。
「バイチャオンウエルの痛みを知りなさいちゃお。」