第八話『奴』
夜が明け、ドビュー達はオスラドを目指し、東へと歩を進めていた。
ント「しっかし、暑っいなぁ」
ドビュー「あぁ。だがネイトの街まであと・・・二時間程だ」
ント「二時間!?遠すぎる」
バタッ・・・
ドビュー「た、た、大佐!」
クロードが、暑さのあまり倒れてしまった。
ント「お、おい・・・クロ。大丈夫か?」
って、ントよ お前、クロードにもう少しぐらい敬意払えよ・・・ニックネームは、やり過ぎ・・・
クロード「ハ、ハイ。大丈夫です。ありがとうございます」
ドビュー「少し休むか」
ここは砂漠。
二人より幼いクロードが、倒れるのも無理はない。
クロード「もう、大丈夫です。ありがとうございました」
ント「そっか。よし!行きますか!」
ネイトの街が見えて来た。だが、彼等の瞳には黒の悪魔達の姿も見えていた。
ネイトが・・・危ない。
ドビュー「行くぞ!ント」
ント「おう!!」
二人は、黒の軍勢に飛び掛かった。
・・・が、
ント「ぐゎっ!」
ドビュー「ント!・・・なっ!」
二人は、軍勢の外に居た。
ント「強ぇな・・・」
ドビュー「確かに・・・」
ント「んで?どうするよ、この状況・・・」
ドビュー「どこかに一体、術型の奴が居る。それが分かれば」
ント「だよなぁ・・・なっ!」
ドビュー「どうした?」
ントが、軍勢のちょうど真上を指差す。
二人は、互いの目だけで言葉を交わす。
一瞬後、軍勢の真上で爆発が起きた。
???「ふっ・・・良く分かったな」
ント「そんなことは、どうでもいい。お前ら、次はネイトを潰す気か?」
???「それがどうした?」
ント「だったら・・・斬るまでだ!!!」
ントは、飛び掛かった。
しかし・・・
ント「ぐゎっ!・・・」
ントは、奴に触れる事すら出来なかった。
クロード「ントさ~~~ん」
続