第三話 『百手』と『夢語』
前の話・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ジョンが昼寝中に起きた事件、それは小規模遺跡類の調査に向かった調査団がげっそりした顔で戻ってきた、その調査にいくことになったジョンたちは・・・。
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調査に行く前にジョン、レバンタ、レイはデルバス会長に。呼ばれた。
デルバス「調査に行く前にこれを・・・」
デルバスが渡したのは、棒状の鍍金された(メッキ)ものであった。
なにやら細い液晶画面がついている、ジョンが棒状の物体を見て
いると、黒いボタンがいくつかついていた。
ジョン「おっさん、このボタン何?」
ジョンだけだ会長をおっさんと呼べるのは。
他のやつらはジョンが「おっさん」と言うと気まずくてたまらない。
デルバス「それはな、『百手』と言って調査に役立つものが百個
付いていると云われている、今のところ九十九個の道
具は発見されたがどうも残りの一つが・・」
ジョン「見つかんないわけか。」
レバンタとレイには分かったジョンが残りの一つの道具を探し出そうとしているのを。どうやらデルバスも察したようだ。
デルバス「やめておけ、残りの一つはどうせ見つかりっこないのじ ゃ。」
ジョン「何で見つかりっこないんだよ。探してみなきゃわかんないだろ う。」
デルバスは少し笑った、ジョンの幼稚さが面白くてたまらないようだ。
そして不安そうな顔をしているジョンに向かって。
デルバス「お前は夢語と言うのを知っておるか。」
すると、横にいるレバンタが慌て始めた、
レバンタ「会長、それは・・・!」
デルバス「分かっておる、これは協会でもほんの数人しか知らぬ最高機 密、この言葉をすべて覚えて理解すれば、世界を征服できる と言われている、良いかレイ、ジョン。これから話すこと は、誰にも言ってはならぬ、もし誰かに言った場合、お前さ んの首が危ないと思え。よいな?」
レイとジョンは重大さをようやく分かった、世界征服。という言葉で。
ジョン「分かった。」
デルバス「レイもよいな?」
レイ「は・・・はい!」
では説明を始めるという言葉で場の空気は一気に軽くなった、百手の説明は、かなり明るく行われた。どうやらこのボタンの押す手順で、いろんな道具として使えるそうだ。かばの向こう側が見えたり、見えない床が見えたりもするそうだ。
するとデルバスの面持ちが急に変わった。
デルバス「さてここからじゃ。」