第九話 ページ1
チャオ。
それは、あいらしいぷにぷに。
チャオ。
それは、いとおしいぽよぽよ。
レアチャオ。
そしてそれは、ゲムキューユーザーのみに許された、神秘のチャオどものことである!
レアチャオ戦隊キャラチャオン!
ハートに火がつくぜ萌えあがるぜ。
かわいいレアチャオをゲッツ!したぜ。
黙ってる事なんて出来ないのさ。
チャオbに書き込み、早速自慢。
欲しくっても入手出来ないヒトもいるのにと、バッシング。
ごめん!そんなつもりはないんだお~!
誰もがゲット出来るようにと、セガにメール。
それから幾年、経つのやら?
未だに誰もがゲッツ!出来ない。
そんな状況下だけどオレの、オレのチャオは、
レアチャオ戦隊キャラチャオ~ン。
レアチャオ戦~隊キャラッチャオ~~ン。
これまでの概要
ツヤツヤソニックチャオがズラをかぶるところに、ツヤツヤシャドーチャオが遭遇。
気まずい雰囲気が漂う中、ツヤツヤシャドーチャオは頭の上のモノを取ってこう言った。「とぎゃざーしようちゃお!」
登場人物
キャラチャオン…
勇気あるチャオのみに許された、栄誉あるチャオの称号。
ツヤツヤソニックチャオ、ツヤツヤシャドーチャオ、
ナックルズチャオ、エミーチャオ、
そして、テイルスチャオの五人を言う。
舞台背景…
あのマスチャッツがなんと、幼稚園児ながきんちょを泣かしてしまった!
テイルスチャオ達は将来、このガキがチャオをいじめることのないよう、チャオのかわいさを思っくそアピールしなければならない!
そしてマスチャッツには、大自然のおしおきです!
第九章
しのびよるこんとん。
「あ、あ、あ~あ!」
「ちゃ~!」しゃかしゃかしゃか。
どんごどんごどんご。
思い思いの方法で、チャオのかわいさをアピールするテイルスチャオ、エミーチャオ、ナックルズチャオ。
幼稚園児もそれに微笑みかけた時だった。
「こら~!」ポッコ~ン。
なんとテイルスチャオがいきなり蹴り飛ばされる。
やりだしっぺのテイルスチャオがはぶかれた為、エミーチャオもナックルズチャオもぴたりと演奏をやめる。
「あ、ママ~。」
微笑みかけた園児は、その蹴り飛ばした人物に目をやる。
「早く行くわよ。」
園児の母親は、園児の手をとると足早に去っていく。
最近、変質者のタグイが増えてるみたいなので、小さなお子さんをおもちの親御さんも、気苦労が絶えませんね。
うつぶせに倒れたテイルスチャオの頭の上の渦巻きが、球状に戻る。
テイルスチャオは目をつむったまま、すっくと立ち上がる。そして、ひょいと軽くジャンプすると両足を伸ばし、お尻から着地する。
両手を後ろに伸ばすと両足を上げ、お尻を中心にやじろべえみたいにバランスをとる。
そして、後ろに伸ばした両手に体重をかけると、そのままたそがれる。
ふと、右に首を向けると、ツヤツヤソニックチャオが黒光りするチャオと戦っていた。
テイルスチャオは、ツヤツヤソニックチャオがマスチャッツをどうにかしようとしてたことを思い出す。
すっくと立ち上がった時、お目目からお水がこぼれそうになった。思わず両手をあげ、大きくあくびをする。
「ふわ~。」
涙目になるのを、あくびでごまかすテイルスチャオ。
テイルスチャオは、こみあげてくる悲しみより、ツヤツヤソニックチャオの方が気掛かりだったので、そのままツヤツヤソニックチャオの元へと向かった。
「は~あ~あ~あ~。」
しゃがみこんだまま、大きくあくびをするツヤツヤソニックチャオ。
身構えるマスチャッツとの中間で、ツヤツヤシャドーチャオは二本の旗を持っていた。
彼等は、チャオ空手で決着をつけようとしていた。
マスチャッツは右腕をぐるぐる回している。この一撃で勝負がつきそうだ。
テチャ「ねえねえ、どうなってるちゃお?」
ナチャ「遅いちゃお。何やってたちゃお!」
エチャ「あの一撃くらったら、ツヤツヤソニックチャオ泣いちゃうちゃお。」
テチャ「え~、そりゃやばいちゃお!!」
ナチャ「そうちゃお!だからみんなで応援するちゃお!!」
エチャ・テチャ「ちゃお!わかたちゃお!!」
三匹「がんばれちゃお~、ツヤツヤソニックチャオ、ごーふぁいちゃお!!」
マスチャッツ「この一撃で~、長かった戦いに~、ピリオドをうつちゃお!!」
すかっ。
マスチャッツの渾身の一撃は、すんでのところでかわされる。
完璧にとらえたはずの一撃が?
マスチャッツには、その現実が信じられなかった。しかし、ツヤツヤソニックチャオはマスチャッツの横に突っ立てるのです。しかも、腕をぐるぐる回してます!
「みんながオレを、応援してくれたちゃお。やる気を与えてくれたちゃお!
お前をピリオドの向こう側へ、連れてってやるちゃお!!!」
ツヤツヤソニックチャオの強烈な一撃により、マスチャッツは泣き出してしまいました。
「やったちゃお。あのマスチャッツに勝てたちゃお!」
ツヤツヤソニックチャオは大喜びです。なぜなら、初めてマスチャッツに勝てたのですから。
「勝ったちゃお。オレ、勝った