第六話 ページ2
五人はおててを離すと、おもむろに仰向けに倒れます。そして、かわいい寝息をたてます。
いえ、一人だけ、テイルスチャオだけは離したおててを口元に持っていきます。
「ぷるぷるっ。」
テイルスチャオは震えています。
そしてまたおててをつなごうとしますが、両手とも空をきります。
「ちゃお?み、みんな、どこちゃお?」
テイルスチャオは隣に居たナックルズチャオとツヤツヤソニックチャオのおててを手探りで探しますが、なぜか二人のおててをつかめません!
だって寝てるんだもん。
「はう!みんな何処行ったちゃお~!」
テイルスチャオは半べそかいて叫びます。
「ぐが~、ぐが~。」
その時、突然のエミーチャオのいびきに、テイルスチャオは驚きます。
「ぴぎゃ~~!!暗いちゃお、狭いちゃお、怖いちゃお~~~!!!!!」
恐怖に駆られたテイルスチャオは、思わず駆け出します。
しかし、お寝んねしているツヤツヤシャドーチャオの体に阻まれ、その場で足踏みするだけで、前に進めません!!
「!いるちゃお。なにかいるちゃお。怖いちゃお~!」
テイルスチャオはあまりの恐怖に、お目目をつむったまんま、お目目を開けることが出来ません!
「ぴぎゃ~~!!暗いちゃお、狭いちゃお、怖いちゃお~~~!!!!!」
「ふわ~~。」
ツヤツヤソニックチャオ達は目覚めます。
まぶしい朝日が、五人のチャオをやさしく起こします。
「あ、寝ていたらお目目が見えるようになったちゃお。」
「やっぱり果報は寝てマス言うのは、本当ちゃおね。」
「あれ?テイルスチャオ、まだ寝てるちゃお。」
走りつかれたテイルスチャオも、いつの間にか眠ってしまったようです。
「ちっ、ねぼすけなヤツちゃお。こいつが起きたら、出発するちゃお。」
ツヤツヤソニックチャオの言葉に、みんなはうなずきます。
つづく。