第六話 ページ1

レアチャオ。
それは、ゲムキューユーザーのみに許された、神秘のチャオどものことである！
レアチャオ戦隊キャラチャオン！


君のチャオガーデンに、レアチャオはいるか？
ゲムキュー版持ってるんなら、やっぱりレアチャオ欲しいよね。
ゲームボーイ持参を恥ずかしがってちゃ駄目と
自分の心に言い聞かせ、ワールドホビーフェアに出発だ。
ぷ～にぷに、ぽ～よぽよ！
そんなヤツは他にいない？
つ～やつや、ぴゅ～あぴゅあ。
もう配布はしないのか？
レアチャオ戦隊キャラチャオ～ン
レアチャオ戦隊キャラチャオ～ン。



これまでの概要
ツヤツヤソニックチャオの大切なズラが、何者かに誘拐された！！
テイルスチャオの見事な気転により、なんとかズラは取り戻すことが出来た。
しかし、真犯人は、どこの、誰なのだろう？
謎が謎を呼ぶ、この怪事件の真相は、いかに？



登場人物
キャラチャオン…
勇気あるチャオのみに許された、栄誉あるチャオの称号。
ツヤツヤソニックチャオ、ツヤツヤシャドーチャオ、
ナックルズチャオ、エミーチャオ、
そして、テイルスチャオの五人を言う。



舞台背景…
湖に沈んだガーデンを後にしたキャラチャオン。彼らがガーデンの外で始めて出会ったチャオ。
それは、ガーデンを湖に沈めるきっかけになったいじめっ子だった。
チャオトレーナーに育てられたチャオ。彼は、チャオを戦わせる野蛮な人間が、大好きだった。
不思議に思うキャラチャオン。
いつしか、夜のとばりがおりようとしていた。



第六章
はじめての夜。


「ぷぷぷ、ツヤツヤソニックチャオ、まさかズラだったちゃおとはねぇ。」
「ば、ばか。そんなことは黙ってるちゃお！」
なぜかじゃれあうツヤツヤソニックチャオとテイルスチャオ。
「ねえ、どしたちゃお？」
そんな二人にエミーチャオが声をかける。
「ぷぷ、エミーチャオも聞くちゃお。」
「こ、こら、やめるちゃお。」
ツヤツヤソニックチャオは、テイルスチャオの背中をぽこぽこと叩く。
「きゃっきゃ。」
テイルスチャオは満面の笑みを浮かべる。
「やっぱこいつら、仲がいいちゃお。」
そんな二人を見て、ナックルズチャオがため息混じりに言った。
「ふう、それより早くチャオの森に急ぐちゃお。」
ツヤツヤシャドーチャオの言葉に、じゃれあうのをやめる二人。
二人は、これまでのことを思い出す。

湖に沈んだチャオガーデンを元に戻すため。
そして、チャオを捕らえて闘わせるヤカラがいることを伝える為。

彼等は、ここに留まってるわけにはいかないのだった。
「行こうちゃお、みんな。」
ツヤツヤソニックチャオの言葉に、みんなはうなずき、チャオの森へと歩き出す。

「ちゃお？」
しばらく歩くと、テイルスチャオは自分のお目目をこする。
「どしたちゃお？」
そんなテイルスチャオを気遣い、ツヤツヤソニックチャオが声をかける。
「なんか、お目目がよく見えなくなってきたちゃお？」
「ちゃお？お前もちゃおか？」
テイルスチャオの言葉に、ナックルズチャオも呼応する。
「そういえば、アタチもちゃお。」
エミーチャオもお目目をこする。
「これは一体、どゆことちゃお？」
ツヤツヤシャドーチャオも戸惑う。
「はう！みんな、丸くなっておててをつなぐちゃお！」
なぜかどんどんお目目が見えなくなっていくのに驚き、ツヤツヤソニックチャオはみんながはぐれないよう、声をかける。
五人が丸くなって手をつなぐと、辺りは暗くなり、遠くの街灯の灯りで、薄っすらと見えるくらいになった。


チャオガーデンに、夜はない。
ガーデンを出て初めて、彼等は夜を体験する。


ツヤツヤソニックチャオ「ちっ、これじゃ何も見えないちゃお。」

テイルスチャオ「暗いちゃお～。」

ツヤツヤシャドーチャオ「どするちゃお？ボク達は、チャオの森に急がなくっちゃいけないちゃお。」

テイルスチャオ「怖いちゃお～。」

エミーチャオ「でも、こんなに暗くっちゃ、みんな離れ離れになるかもちゃお。」

テイルスチャオ「みんないるちゃお～？」

ナックルズチャオ「やっぱりお目目が見えるようになるまで、動かないほうがいいちゃお。」

ツヤソ「でも、このままみんなでおててつないで歩けば、問題ないんちゃお？」

テチャ「暗いちゃお～。」

エチャ「でも、どこかにぶつかって、大怪我しちゃうかもしんないちゃお。」

ツヤシャ「どうやら、このままじっとしてた方がいいちゃお。」

ナチャ「だけど、このままおててつないでるだけでも、暇ちゃおね。お歌でも唄うちゃお？」

テチャ「怖いちゃお～。」

エチャ「でも、音痴なヤツもいるちゃおから、かんべんちゃお。」

ツヤソ「だったらもう、寝るちゃお。果報は寝てマスって言うちゃお！」

五人はおててを離すと、おもむろに仰向けに倒れます。そして、かわいい寝息をたてます。
いえ、一人だけ、テイルスチャオだけは離したおててを口元に持っていきます。

「ぷるぷるっ。」