=【炎の世界編】=第20話

前回のあらすじ

「ナイトメアは全てのチャオの心に居る」
驚愕の言葉にただただ驚く二人。
そしてファントムはナイトメアについて語り始めた・・・。


「ナイトメアは全てのチャオの心に住んでいる。」
「えええ!?」

突然の言葉に二人は驚いていた。

「ナイトメアは僕の心にはもちろん、
 君達の心の中にも居るんだよ。」
「本当に?」
「ああ、本当さ。」

ファントムはナイトメアについて語り始めた。

「ナイトメアはチャオの心の中に生まれた時から居るんだ。
 だけど全てさっきのナイトメアのようではない。
 心が綺麗ならナイトメアはチャオと同じ姿をしている。
 だが、邪悪な考えを持っているチャオのナイトメアは
 邪悪なものになってしまう。
 その考えが邪悪で卑劣なほど強大で邪悪なナイトメアになる。
 しかし、ナイトメアが具現化する事はほとんどない。
 何故なら具現化にはものすごい精神力が必要だ。
 だがフレアスにはそんな精神力は無い。  
 彼は何者かによって操られていた。
 ダークに戻ったのも無理矢理デビルに
 進化させられていたからだろう。」

「説明長いよ、ファントム・・・。」
「え?そうか?それは失礼。」
「で、フレアスは誰に操られていたんだ?」
多分、話の内容を半分くらいしか
覚えていないチャオルカが質問した。
「さあ・・・分からない。
 でもとても強い力を持っている事は確かだ。」
「それってもしや・・・ウィン!
 ウィンドルフ=ガルガンじゃないの?」
「そうじゃないとも言い切れないね・・・。」
「おいおい、勝手に僕を悪人にしないでおくれ。」
「!?」

いつの間にか部屋の窓の枠の上にウィンが居た

「散歩のついでにね・・・そうそう操ってたのは誰か
 僕は知ってるよ。」
「ほ、ほんと!?教えて~!」
「僕の事犯人扱いしていたのは誰だっけな~?」
「うっ・・・。」
「じゃあね、僕は天空の宮殿に戻るよ。」
「あ、ちょっと待って、『天空の宮殿』ってどこ!?」
「探してみるといいよ。じゃあね。」

そう言うとウィンは窓から飛び降りた。

「あ!・・・居ない?」

窓から下を見たが、もうすでにウィンは居なかった。

「あれ?ファントム達何固まってるの?」

ファントムと獣牙は本物の神を見て驚きのあまり固まっていた。

「でも『天空の宮殿』ってどこなんだろ・・・?」


その頃・・・天空の宮殿では


「お帰りなさいませ、ガルガン神。」
「ご苦労。」

天空の宮殿は名のとおり、空高くにあった。

「各属性を掌る天使達よ!時は来た!
 今こそデビルの炎の国王を倒す時だ!
 
 木と水を掌る天使、『成長を育む者フレイラ』!
 炎と雷を掌る天使、『怒りを掌る者ジュエアルフ』!
 光と闇を掌る天使、『堕天使アルガウス』!
 炎と闇と雷を掌る天使、『破壊を掌る者テンペスト』!
 風と光と木を掌る天使、『再生を掌る者グリフェルス』!

 武運を祈る!」

「ははっ!」

天使と呼ばれるチャオ達は一斉に空へと飛び立って行った。



つづく

このページについて
掲載号
週刊チャオ第41号
ページ番号
21 / 41
この作品について
タイトル
パラレル・チャオ・ワールド
作者
ドロッパ(丸銀)
初回掲載
2002年10月7日
最終掲載
週刊チャオ第86号
連載期間
約1年19日