=【炎の世界編】=第15話
前回のあらすじ
鬼面のチャオ達の命を何のためらいも無く奪ったウィン。
彼の目的とは・・・。
「くだらない・・・。」
ウィンはそうつぶやいた。
何がくだらないのかチャルガには全くわからなかった。
「なにが「炎の世界計画」だ・・・。
そんな事をして何になると言うのだ・・・。
デビルの火の国の王め・・・。」
「君もそう思うだろう?」
「!!!」
チャルガが隠れている事は、ばれていた。
「なぜ逃げるんだい?」
逃げるのも無理は無い。
自分も殺されてしまう、そう思ったからだ。
「まあ、待ちたまえ。」
突然、チャルガの周りの木が行く手を阻んだ。
「!?」
そして、その木は電気を放ちながら燃え始めた。
と思うと、急に木は溶け水になった。
水になった木は光を発し始めた。
光を放ったかと思うと、その出した光は水に吸収されていった。
出した光だけでなく、周りの光も。
その様子に魅入っていたチャルガにウィンは話しかけた。
「驚いたかい?これが僕の能力さ。」
確かにチャルガは驚いてはいたが、こういう能力もあるんだな、
と思っていた。
実際は全ての属性を持ったチャオなど存在しないはずなのに。
「君も能力を持っているようだが、
まだ使い方がわからないようだな。」
「何で知ってるの!?」
「私は・・・!」
ウィンはそれを言おうとして止めてしまった。
「おっと、これを言ってしまったら面白くない。
バイバイ、チャルガ君。」
ウィンは笑いながらどこかへ行ってしまった。
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同時刻、王宮前
「アイツどこいったんだ?」
「確かに、チャルガとはいえ遅すぎる。」
ビーチャルとチャオルカは王宮の前で雑談していた。
その横ではフレアスが意識が戻らないまま寝かされている。
「ところで、何で俺達中に入っちゃいけないんだ?」
「知らないよ、そんな事。」
王宮にたどり着いた時、ファントムにここで待っているようにと
言われたのだ。
「でも暇だな・・・。」
その時、城門が開いた。
「あ、ファントムさん!」
「やあ、待たせちゃったね。」
出てきたのは、ファントムだった。
「フレアス、まだ意識戻らないのかい?」
「うん・・・!?
今動かなかった?」
確かに動いた。
だが、本人の意志ではないらしい。
なぜかと言うと、浮いているからだ。
「う、浮いてる!?」
ビーチャルは目の前にカエルでも
突然投げつけられたかのように驚いている。
急に動きが止まった。
止まると同時にフレアスの体から炎が噴き出した。
その炎はだんだん何かの形を形成していく。
「これは・・・!」
「何か知ってるの?ファントムさん!」
ファントムは軽くうなずいた。
「これは・・・ナイトメアだ!」
つづく
ナイトメア・・・懐かしい。
ナイトメアは別の所で書いた読みきりの小説に出てきた怪物です。
そのホームページのお絵かき掲示板に
ナイトメアが書いてあります。
ホムペで行けるようにしておきますので。
あ、でももう消えているかも・・・(蹴