目標を見つけろ編 3話(終)

ある日、ルチフェルが言った。
「良し、おまえには試練を与える」

し、試練・・・
一言聞いただけで過酷な練習かと思った。
しかし、それは違った。

「今からこの山にいって、虹色の石をとってこい。」
ほお、過酷でないことは分かった。
「え、何でですか?」
しかし、内容が分からないのでそう聞いた。
すると、
「おまえの力が分かる。おまえは飛べるだけではない。」
といった。

「まあ、スローターもついて行くから。」
戻っていくルチフェル。
そして、いくらかたつとスローターがきた。
「なら、早速行くぞ」

山は断崖絶壁の上にあるため、飛ばないといけなかった。
かなりつらい。
「うー。つらいですねぇ」
「そうか?」
スローターは余裕綽々だ。うらやましい。

いくらか飛んでいたら、やっと山に着いた。
「んじゃ、俺は帰るから」
「えっ、ここからひとりで行くの?」
「そうだ。簡単だよ。敵がいないから。」

仕方なく、テイルスはひとりで登った。
途中で、「本当に簡単か?」
とも思ったが、苦にはならなかった。

しばらく歩くと、遺跡が見えた。
よく見ると、真ん中に透明の石がある。
「あ、あれが虹色の石?」
そう思うのも無理はない。
だって、虹色なのに透明。訳が分からない。

でも、これしかないので、もって行くことにした。
そして、下山した。

「えーと、これで良いんですか?」
そういって、テイルスは透明で大きな石を片手に持ってきた。
「ああ、OKだ。」
ルチフェルはそういって、テイルスに言った。

「おまえは、これを見つける旅をしなさい。」
テイルスはへ?と思った。
しかし、それにかまわず続けて言う。
「これは、虹色の石だ。・・・」
テイルスの脳内変換では後の話はこんな感じだ。
「・・・分からない。」
おいおい。

だけど、ルチフェルは笑って、
「今に分かるさ。さて、おまえも目標が出来たろう」
「うん。「この石を使いこなす」んだ!」

そうして、彼らは家を後にした。
テイルスの耳には、
あの石で作られたのだろう、透明で大きなピアスがついていた。

三里の長城編に続く。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第141号
ページ番号
9 / 17
この作品について
タイトル
2本のしっぽ
作者
それがし(某,緑茶オ,りょーちゃ)
初回掲載
週刊チャオ第140号
最終掲載
週刊チャオ第141号
連載期間
約8日