第二章「初めてのお仕事」
『チャオ保育園はチャオを夕方まで預かる場所です。
集団のお泊りも歓迎します。
チャオ保育園』
このチラシがチャオガーデン一杯にくばられた。
そこからお話は始まる・・・。
第二章「初めてのお仕事」
今日も4人は保育園に来ていた。
チャチャ「さて。お仕事はあるのかな。」
チャノピ「あるといいね。」
???「ごめんくださーい。」
ドアの向こうから可愛らしい声が聞こえた。
チャルがドアを開けると大きなリュックを背負ったチャオが5人立っていた。
チャル「じゃあ、チラシの裏にあった。手続き書を出して。」
1番前にいたチャオがきちんと折られているチラシをチャルに渡した
チャルは、そのチラシをミッズに回した。
ミッズは早口でこう言った。
ミッズ「えと、となり町の幼稚園のチャオ5人、4泊5日で1人のチャオが頭痛の持病・・・・と。」
チャチャとチャルとチャノピは『よく早口で言えるものだ。』と感心してしまった。チャノピは元々知らないが、親の2人が知らなかった理由は転生すると、記憶が少し消えてしまうためだった。
チャオ達「よろしくお願いします!」
チャオ達はぴょこんと頭を下げた。
チャノピ「さ、入って、入って。」
4人は元気よく入っていったが、1人だけ苦しそうな格好をして入っていった。
チャチャ「君。どうしたの?」
チャオは今にも泣きそうな声でこう言った
チャオE「頭・・・・痛いの・・・。」
チャチャは慌ててこう叫んだ。
チャチャ「チャルー!チャノピー!他の子頼むー!ミッズー!みんなのためにクッキー作ってあげてー!!」
チャチャはチャオの荷物を降ろすと頭痛薬を探した。
そして、ジュースを持ってきてチャオに差し出した。
チャチャ「ほら、薬飲まないと。」
チャオE「うん・・・。」
他のチャオはチャルとチャチャの持っていた、お稽古グッズとレースの賞品で機嫌よく遊んでいた。
さっきまで頭が痛かったチャオも痛みが引いたのかみんなと遊んでいた。
チャル「ま、とりあえずまめに薬飲まさないといけない子もいるんだな。」
ミッズ「ねぇ、ママ。ママって料理できるの?」
ミッズが聞いた。
チャチャ「ママって呼ばないで。料理は・・・・・出来ない・・・。」
チャチャはカレーにみそ汁や唐辛子を入れたことがあるのだ。
となりでは・・・。
チャノピ「♪~♪~~~」
チャノピがヘッドホンで音楽を聴いていた。
チャル「チャノピ、何聴いてるんだ?」
ヘッドホンを外したチャノピが答えた。
チャノピ「ジャズと・・・レゲェと・・・ボサノバ。」
チャチャ「チャノピって、音楽好きなの?」
昔は「ガーデンの歌姫」とも呼ばれていたチャチャが聞いた。
チャノピ「うん好きだよ。いつも保健室で聞いてるんだ。」
しばらくの間雑談は続き、やがて夜になった。
チャオ5人「おやすみなさーい!」
チャオ達が布団に潜ろうとすると、チャチャがさっき、薬を飲んだ子を呼び止めた。
チャチャ「いつも、寝るときは薬飲んでるの?」
チャオは首を横に振った。
チャオE「ううん。飲んでも飲まなくてもいいって言われたし・・・。」
チャチャ「でも、飲んでおこうね。痛くなって起きるの嫌でしょ。」
チャチャは今度はジュースじゃなくて水を渡した。
チャオE「うん。僕治るように頑張るよ!先生!」
チャチャは『先生』って言われてとても嬉しくなった。
チャオE「おやすみー。チャル先生、チャノピ先生、ミッズ先生、チャチャ先生!!」
他の3人も嬉しくて胸がいっぱいになった。
4人「みんなおやすみー!」
こうしてチャオ保育園の最初の夜が過ぎていく・・・。