8話 フホーニューコク
僕らはチャオすわりでそのチャオに向かった。
「自己紹介をさせて 僕の名前はピルモ」
「それでここはどこなの?なんでこんなことになったの?お家に帰れるの?おいしい木の実はあるの?ちなみに僕はさんかくの実が好きだな」
ソーカーの口からマシンガンのように言葉がはなたれる。
ピルモはそれをすべて受け流す。
「君らはパスポートを持っていなかった よって不法入国者として逮捕した」
フホーニューコクーシャ?
僕はとりあえず変換キーを押してみる
フホーニューコクーシャ→付保ーニュー国ー者
「冒険物にしては妙に現実的だよな」
ソーカーが話し掛けてくる。
「バスやボートがいるなんて バスに乗るには金が要るのに…」
「つまんないからボツね」
「それでも現実的じゃないか どっかのだれかさんが書いてる小説みたいに主人公が魔法を使ったり、手からビームが出たりしないじゃん」
「でもできなくても小説にはなると思うよ 第一そんなこと出来ないじゃないか」
「夢がないねえ」
「うるせえよ!」
「もっと想像力を膨らませて、読者がひまにならないようにしていかなきゃ」
「しつけえよ」
「ツッコミもつまらんしねえ もっとみんなに笑ってもらえるようにするには天才的なボケだけではなく上手なツッコミも必要だと思うんだけどねえ」
「・・・・・」
「特にこの小説で邪魔になっているのはこのぼくのとなりにいるチビだね 読者の人からは天才的でカッコイイこのぼくに結婚を申し込む手紙が来るとともに、よこのチビをなんとかしろって手紙もいっぱいきてるからね」
「しつけーっちゅーの!」
チャドラさんがピルモに訊く
「どうすればここから出してもらえるんです?」
「う~ん多分死ぬまで出れない」
「え~~~~~~」
「めんどくさいから遊んどこ」
ソーカーがミニカー(対象年齢3ヶ月以上)を取り出す。
そのときピルモの目が光った。
「いいな~それ~ちょーだいよ~」
「ヤダ!!」
ピルモが電光石火の早技でソーカーの手からミニカーを奪う。
ソーカーはすぐさま奪い返す
「ボクのだ!!」
「ヤダ!!」
ぼくは幼稚園の先生じゃないからどうすればいいのかわからない。
「このーくらえー」
ピルモがふところから銃を取り出す。
バンバンバン
ピルモが銃を振り回す
「そんなものくらうか ライダーキィック」
「はいはい喧嘩は止めましょーね」
チャドラさんが二匹を止める
「だってこいつがおもちゃくれないもん」
「だってこいつが銃振り回すくせに撃ててないんだもん」
チャドラさんがミニカーをピルモに渡す。
「これで仲直りしようね」
「うん」
チャドラさんが「はぁ」と言いながら座り込んだ
「へっへっへ いいだろー こっちのほうがかっこいいぜ」
「そんなこと無いもんこっちのほうが強いもん」
また喧嘩になりそうになった二匹を僕が止める。
「ここから出してよ」
僕はピルモに頼んでみた。
「いいよ」
あっけらかんと言われたので僕は驚いた
「いいの?」
「もっとおもちゃくれる?」
「いや…」