番外編-1-

番外編-1-「国の後継者」


俺はある国の王子・・・・・

国のチャオは俺に頭を下げる、それは友達であってもだ・・・・・

俺はこんな生活が嫌だ・・・・・

俺は普通のチャオの生活がしたいだけなのに・・・・・

王「何をやらしてもお前は駄目なんだな・・・・・」

王、すなわち俺の父・・・・・

俺の父は深くため息をつく・・・・・学校から通知表が渡されたのだ・・・・・

結果は全て『?(※)』であった・・・・・

王「お前は俺の後継者であり、この国の王となる者なのだぞ?」

俺「そんなの・・・・・分ってるさ・・・・・」

王「だったらもっと自覚したらどうなんだ!!!!!」

椅子に座っている父は立ち上がり叫ぶ

兵「お、落ち着いて下さい王様!」

兵は王に歩み寄った

俺はこのとき決めた・・・・・

俺は・・・・・俺は・・・・・

スゥ

小さく息を吸い込む、そして・・・・・

俺「俺は、この国をすてる!!!!!」

羽織っているマントを脱ぎ捨てる・・・・・

急いで自分の部屋に戻る・・・・・

武器はこれでもいい・・・・・

俺は近くにあったピコハンと丸い木の板を手に持ち城を出た・・・・・

俺が城から抜け出したのは城中に伝わり兵が追ってきた・・・・・

兵は皆大人・・・・・子供の俺には簡単に追いついてくる・・・・・

安全に国外に行くには城下町を通るしかない・・・・・

いや、城下町に行ったのでは簡単に捕まってしまう・・・・・

ザザザザザザザザザザザザザザザッ

隣から物凄いスピードで走ってくるチャオがいた・・・・・

???「おい、王子様!」

俺「バルア!」

俺の友達のバルア・ダイナ。学校では成績トップ。何をやらしても天才の城下町に住むチャオだ・・・・・

バルア「国外に出たいんだろぅ?ホントお前無計画な奴だなぁ・・・・・」

俺「・・・・・うっせぇ」

バルア「東の崖から飛び降りろ!」

東の崖・・・・・それは城の裏側にあり、この国最大の崖だ・・・・・

しかし崖から飛び降りたら兵からは絶対に逃げれる・・・・・

バルア「飛ぶ瞬間に俺が魔法をかけお前に羽をやる・・・・・まぁ俺の魔力もそう続かないからな・・・・・」

走りながらの会話は聞きづらい・・・・・

バルア「俺が出す合図で飛べ・・・・・分ったな?」

俺「そんな事をしたらお前!?」

バルアは答えなかった・・・・・ただ微笑むだけだった・・・・・

崖にたどり着いた・・・・・

しかし、

隊長兵「王子!城にお戻り下され!」

隊長兵は兵を何人も連れ俺たちのもとへやってきた・・・・・

バルア「いち・・・・・にぃ・・・・・さん・・・・・しぃ・・・・・」

次のカウントダウンで俺は飛ぶ・・・・・

崖の下を見た・・・・・怖気付きそうになるが、あの生活に逆戻りはもう嫌だ・・・・・

バルア「GO!!!!!」

俺「うおおおおおおおおおおおおぉぉっ!!!!!」

ダンッ

俺は飛んだ・・・・・

体が一瞬浮く気がした、バルアが魔法で羽をつけてくれたようだ・・・・・

隊長兵「王子いいいいいいいいいいいいいいいいいぃぃぃっ!!!!!」

ふわりと体が舞う感じになった・・・・・

スゥ

息を吸う・・・・・

外の世界の空気がこんなにうまいとは知らなかった・・・・・

体が地につくと同時に背中の羽が消えた・・・・・

俺「バルアアアアアアアアアアアアアアアァァァッ!!!!!」

上には聞こえるはずはない・・・・・

しかし、バルアだけには聞こえるはず・・・・・



        番外編-1-「国の後継者」~Fin~

このページについて
掲載号
週刊チャオ第282号
ページ番号
6 / 14
この作品について
タイトル
名無しのゴンベェ物語
作者
パシリん
初回掲載
週刊チャオ第280号
最終掲載
週刊チャオ第296号
連載期間
約3ヵ月23日