第2章-3-

第2章-3-「魔法」


それにしても助かった・・・・・いや、メガは助かるどころか気絶しているのだが。
クリス王女に玄関ホールの場所を教えてくれたので遅刻にならなかったのがラッキーだ。

「えー、これで全員ですね」

先程のしわがれ声の男が低い声であたりを見回した。

「コホン。では、これより皆さんに仕事の内容を説明します」

男が紙を脇からとりだした。集まったチャオの名簿・・・かな?

「では、チュジュキさん、チャマダさん、ブラウスさん、大広間のシャンデリアを磨いて下さいまし」

チャロウ「メガ、おいメガ」

メガは起きない。まぁ当然と言ってもいいだろうか?
結局俺はメガを肩に背負ったまま、チュジュキさんと一緒に大広間へと向った。

チュジュキ「チャマダ君とブラウス君はお若いのに大変ですね、バイトとは」

チュジュキさんは赤色のDRPの体をしている。
微笑む姿がハンサムだ。
歳は俺達(共に14)より2まわり上ぐらいかな?

チャロウ「チュジュキさんこそ若いじゃないですか?」

チュジュキ「いえいえそんな」

大広間に着くと、そこはシャンデリアの灯りを消したので暗い部屋となっていた。

チャロウ「梯子はどこにあるんですかね?」

チュジュキ「ちょっと待って下さい」

チュジュキさんが手をグーにして、人差し指だけを出し、腕を一振りすると長い梯子がでてきた。

チャロウ「え!?チュジュキさん・・・・・今のは!?」

チュジュキ「これは魔法です。『源の法の一』、『物体作成の法』です」

チャロウ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

このページについて
掲載号
週刊チャオ第291号
ページ番号
9 / 14
この作品について
タイトル
名無しのゴンベェ物語
作者
パシリん
初回掲載
週刊チャオ第280号
最終掲載
週刊チャオ第296号
連載期間
約3ヵ月23日