第1章-3-
第1章-3-「怒り」
私は泣き疲れて眠ってしまった。
雨の中、私は仰向けに倒れている。
土は雨をうけ泥となり私の体を汚す。
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私は目が覚めた。
しかし周りが暗闇で先が見えない。
目を布で塞がれているようだ。口も。手足は縛られている。
するとドアが開く音がした。
???「船長。こいつどうしますか?」
船長「あの島から連れてきてやったんだ。かわりに奴隷となってもらおう。」
奴隷!?奴隷なんて嫌だ!私は大樹を返してもらわなければいけないのに!
私は必死に声を出そうとしたが、口が塞がれているのでもがき声しかでない。
私「ん!んんぅ!んんんぅ・・・・・」
船員「目が覚めたみたいですね・・・・・」
目を塞いでいる布を誰かがはずした。
船長らしきチャオとこの船の船員らしきチャオが前にたっていた。
船長「お目覚めはいかがかな嬢ちゃん・・・・・。話は聞いていただろぅ?死にたくなければ我が船の奴隷となりなさい」
私は船長の目を睨みつけた。
船員「何だその態度は!?」
ビシイィッ
私の体を船員が鞭で叩いた。
私は痛みで声がもれそうになったが耐えた。
船長「ほぉ。面白い・・・・・。まだそんな目で睨んでくるのか?」
今すぐにこいつらが目の前から・・・・・消えてくれればいいのに・・・・・。
私は初めてそんな感情を覚えた。
怒りの感情。残酷なことを考えた。
船長は腰に装着していた剣を抜き、私の顔の目の前にもってきた。
船長「10秒以内だ・・・・・。それまでに頭を床につけなければこのまま貴様を斬り殺す・・・・・。」