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また光に包まれた、と思ったら、すぐに光はやんだ。最初に僕の目に入ってきたのは、綺麗な世界だった。
「まぁ、人のナイトピアだけどね。」 ナイツはそういって笑った。
人の夢ですか。それにしても綺麗な夢だなぁ。ユニコーンとかいるし。
「夢見がちだねぇ~。ん?」 ナイツ
僕はナイツの方を見た。ナイツはナイトピアン(ピアン)達にひっつかれていた。
「なつかれてるね~。もしかしてよく来てるとか?」 ナイト
「違う。おびえてるんだ。あれに。」 ナイツは向こうを指さした。
僕はそっちを見た。
「ドラゴン?」 ナイト
「チガウ、シエログリフ、リュウ。」 ピアン
白い竜がいた。なんだか興奮してるようだ。僕は近寄ってみた。
「危ないぞ!」 ナイツはナイトを止めようとしたがピアン達がひっついていて動けなかった。
「ガルルルルル・・・。」 シエログリフはおこっていた。
僕は、たぶんシエログリフの射程距離より遠いと思われる位置で止まると観察してみた。
体中にひっかき傷があって、シッポに大きなとげが刺さっていた。根本の方だからとろうにもとれないのだろう。
「スリープ・レイン!」 ナイツ
僕はシエログリフの上を飛びながらスリープ・パウダーつまり、眠り粉を降らせた。
「ガルウゥ・・・・。」 シエログリフは眠った。
僕はシエログリフが眠ったのを確認するとシッポのトゲに近づいた。
「シールド」 ナイト
僕は念のためにシールドを張ると、シッポのトゲを一気に引き抜いた。
「ギャウゥ!!!!」 シエログリフ痛みで起きた。
僕は気にせずに魔法をかけた。
「ヒーリング」 ナイト
シエログリフの傷は僕の手から出た光で癒えた。
「大丈夫?」 ナイト
「おっどろいなぁ。ちっこいくせに。」 ナイツはナイトに近づいてきた。(やっとピアン達に解放されたようだ。)
「こうゆうのは得意なんだ♪」 ナイト
これはホントだ。たまに森の動物たちが怪我した仲間を連れてくる。
つまり信頼されてるようだ。
前科(ぇ)在るし。
回想しないよ?面倒だし。
「ありがとう、ちっこい。助かった。」 シエログリフ
僕の名前ちっこいと勘違いされてる?
「僕はナイト、よろしく。」 ナイト
「ちっこいは名前じゃないのか?」 シエログリフ
・・・誰か彼に常識を教えて下さい。(ちなみにナイツは後ろで笑っていた。)
「ところで何であんな物があんなとこに刺さってたの?」 ナイツ
「向こうに茨の森があって絡まったんだ。」 シエログリフは外を指さした。
何でそんなとこに行ったんだよ。というか何で傷がそれだけでしかも一本しか刺さらなかったんだよ。
僕は何となく理不尽だと思った。
「ナイトピアン、ビジター、カンゲイ、スル!」 ピアン達
「ビジター?僕はナイトだよ。」 ナイト
「ビジターってのはナイトディメンションに来たやつのことだよ。」 ナイツ
なるほど。
「カンゲイ!カンゲイ!」 ピアン達
僕らはいっしょにいろんなことをして遊んだ。
空を飛んだり、水に潜ったり、洞窟に入ったり。
別の夢に行ったり。
時間はまるで飛ぶように過ぎていった。
楽しい時間はすぐに過ぎる物なのだ。
僕らが空を飛んでいると、殻をかぶった時計が現れた。
「ビジター・モウ・カエルジカン。」 時計
「アラーム・エッグだ!」 ナイツ
「アラーム・エッグ?」 ナイト
「ナイトディメンションの管理人!ビジターが長くいすぎないようにしてる。・・・夢に溺れないように。」 ナイツ
「どういうこと?」 ナイト
「夢に溺れた物は現実をいきられなくなる。現実から逃げてはいけないんだ。」 ナイツ
「僕は、どうなるの?」 ナイト
「大丈夫。元の世界に戻るだけだ。」 ナイツ
「僕まだ帰りたくない。ナイツといっしょにいたい。」 ナイト
「だめだ。そういうわけにはいかない。大丈夫。僕は君の心の中にいるから。(あー、陳腐だ。)」 ナイツ
「・・・解った。」 ナイト
あー、陳腐だ。・・・E・○?
「僕、絶対忘れないから。・・・今日のこと。」 ナイト
「大丈夫。きっとまた会えるさ。」 ナイツ
アラーム・エッグが僕をつかんだ。
「ビジター・モドス」 アラーム・エッグ
「I'll never forget you. Good luck!」 ナイツ
「え、何?どういう意味?」 ナイト
僕は光に包まれた。