~城宝早苗の憂苦~ AFTER THAT

修学旅行から帰って来た、3月上旬のとある日。
もうそろそろで春休みだという頃。
俺の日常では、球技大会が終わってほっとしていた頃。
臨時家政婦から公式の家政婦へと進化しつつある城宝は、今晩も俺の家で料理中だ。
「今日は、野菜炒めにしてみました。」
まるで母親のような口調で言う城宝に、思わず笑いそうになる俺。
フレアも新聞を読んでいて、いたって普通の人生という雰囲気だ。


ところで、最近俺は、寿原【すはら】俊之【としゆき】と大分話している。
フレアの精神分析もあながち外れちゃいねえかもな、と自覚しつつ…。
俺は第三高3年生になろうとしていた。
第三高は6年制だが…。


しかし、事は春休みが終わった、始業式の頃に起こる。


日常のころから脈動を始めていたそいつら。


最強の〝サイバー〟たち。


俺の人生の中で、一番の苦境を模すこの2年生から3年生。


もうすぐ、終わりなのかもしれなかった―……

このページについて
掲載号
週刊チャオ第258号
ページ番号
25 / 40
この作品について
タイトル
マゼルナキケン
作者
ろっど(ロッド,DoorAurar)
初回掲載
週刊チャオ新春特別号
最終掲載
週刊チャオ第273号
連載期間
約5ヵ月9日