エピソード5「現実の厳しさ」

現実を突きつけられた勇はその晩、
光の無い目でサースとズフラを見ていた。

サースは相変わらず、見られていることがうれしくて
ルンルンしている。

が、ズフラは少し様子が変だ。

ズフラはもともとおとなしい方だが、
今日はやけにおとなしい。というか、静かすぎる。

どうしたんだろう、と勇が手を伸ばしたその時・・・


ズフラが突然、繭につつまれはじめた。

だが、その色は・・・・・

「は、灰色・・・そんな・・・・・」

勇が何もできないまま見ていると、
サースとズフラに遭った時に聞こえた声がした。

(アリガトウ・・・ボク、ウレシカッタ・・・・・)

その時、勇は本の言葉を思い出した。

「そんなに・・・なついてなかったのか?」

(チガウ・・・ユウ、チガウヨ・・・)

「じゃあ、何でこんな事になったんだよ!」

(ボクノ・・・シメイ・・・)

「使命!?」

(オワッタ・・・・・・・・)

「使命が終わった!?どういうことだよ!?」


勇が言ったとき、もうズフラの姿はなかった・・・

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掲載号
週刊チャオ第120号
ページ番号
5 / 6
この作品について
タイトル
マジンジラ
作者
もぐもぐら(木琴)
初回掲載
週刊チャオ第120号