エピソード3「一緒にいた一時」
さて、この日からチャオとの生活だはじまった。
『チャオの基本』でチャオを一から勉強する勇。
その横で不思議そうに眺めているサースとズフラ。
コンコン!
母がドアを叩く音がする。
勇は、あわてて机の下にサースとズフラを隠し、勉強道具を並べる。
常に周りを注意しないといけなかったが、
勇とサース、ズフラは幸せだった。
この頃は、チャオの行動も多彩になってきた。
画用紙にお絵かきしたり。
オモチャのラッパをふいたり。
時には不機嫌になって、タライをひっくり返したり。
そんなサースとズフラの一番のお遊び・・・
キラキラ光る物を見る事。
「ただいまー!サース、ズフラ、お留守番のご褒美だぞー!」
ハートを出して走り寄ってくるサース。
何だろうと、クエスチョンマークを出すズフラ。
すでに、チャオ達は成体になっていた。
サースがニュートラルのハシリチャオ。
ズフラがヒーローのオヨギチャオ。
成体になっても、しぐさには何も変わりは無い。
「はい、サースとズフラにおみやげ」
勇が買ってきた物、それはミニサイズの万華鏡。
サースとズフラは、さっそく万華鏡をまわす。
サースとズフラは、一体何を感じたのだろう。
誰にも分からない。チャオだけしか分からないもの。
ソシテ、アノコトモ・・・・・