第２３話「輝ける、魂よ」・前編

外で待機してるのは、旧四天王のこの３組。
【サヴィエ】「・・・暇ですね・・・」
【ゲオルグ】「だな・・・」
【トリシャ】「下ではみんな本気なんだろうけど、正直、ね・・・」


魔術師狂想曲（マジシャン・ラプソディ）・第２３話「輝ける、魂よ」


そこに、永川とサリアが。
【トリシャ】「あ！勝ったの？」
【永川】「ああ、戸田と横山を倒した・・・」
【サリア】「正直、危なかったですけどね・・・」
そのペアを見て、安堵する３組。

【ゲオルグ】「となると、残るは・・・」
【村井】「技術界から来た２組と、香織ちゃんペアか。」
そして、彼らが対している相手も、想像がつきます。

【牧原】「行かへんのか？・・・助けには。」
牧原が、確かめるように言いました。
【神野】「その必要は無いでしょ。・・・彼らなら、きっとやってくれるはずよ。」
【永川】「ああ・・・！」



【キンブリー】「ボンバー・グラウンド！！」
キンブリー周辺の至る所で爆発が起きます。カナルもサララも、何もできません。

【カナル】「ちっ・・・」
【サララ】「どうしましょう・・・」
【カナル】「こうなったら手は１つ・・・命に代えてでも、奴を倒す！」

カナルが飛び込みます。
【サララ】「私も、涼子ぐらいの度胸が必要ですね・・・！」
それを見たサララも決心すると、
【サララ】「スクリューエア！」
まず一撃。
【キンブリー】「甘い！ブレインガード！」
しかし、この程度ではキンブリーに止められてしまいます。
ですが、こんなのはおとりにすぎません。

【カナル】「こっちだ！」
【キンブリー】「！」
キンブリーの右、至近距離。
【カナル】「クラッシュボンバーっ！」
【キンブリー】「バーニングレイズ！」
カナルが至近距離で魔術を放ちますが、とっさにキンブリーも技を放ち、互いに打ち消してしまいました。

【サララ】「まだです！ヘヴン・ウィンディっ！！」
そのスキにキンブリーの真後ろに回りこんでいたサララが、必殺技。
【キンブリー】「ちぃっ！」
しかし、キンブリーもとっさにかわし、かすり傷。
【キンブリー】「なめるなぁっ！
　　　　　　　　ボンバー・グラウンドォっ！」
再び爆発を起こし、２匹を遠ざけると、
【キンブリー】「バーニングレイズ！」
【サララ】「くっ！」
サララに対し一撃。サララはとっさに避けます。そして、カナルのところへ。
【カナル】「バカ！来るな！」
【サララ】「えっ！？」
しかし、カナルはそれを止めようとします。ですが、時既に遅し。

【キンブリー】「今だ・・・２匹まとめてブチ殺す！
　　　　　　　　壊せ紅魂！クリムゾンクライシスっ！！！」

キンブリーの必殺技。カナルとサララがいた一帯に、光球が爆発するように広がっていきました。


【川島】「サララ！？」
その様子がチラリと目に入った川島。しかしそれが、一瞬のスキに繋がります。
【森野】「ブラックキャノンっ！」
その一撃が、直撃。
【川島】「きゃああっ！」

【神楽坂】「大丈夫ですか！？」
【川島】「ええ、何とか・・・でも、あっちが視界に入っちゃうと、どうしてもね・・・」
【神楽坂】「正直、こんな事は言いたくないけど、今は向こうは向こう、こっちはこっちだから・・・」
【川島】「分かってるつもりよ。でも・・・こんなあたしにも、パートナーを気遣う優しさのカケラが残ってたなんてね・・・」
彼女は普段、「あたしは優しさのカケラもない女」と自負しています。
本当にそうかどうかは、また別問題ですのでここでは置いておきますが。

【神楽坂】「そんなこと、勝ってから考えた方がいいんじゃ・・・？」
【川島】「そうね・・・！」
再び、森野の方を向きます。

【川島】「ウォーターバインド！」
【森野】「シャドウフィールド！」
川島の攻撃を森野が防いだところで、横から神楽坂が、
【神楽坂】「レイグラディウス！」
防御に対し剣を突き立て、破壊します。そのまま飛び込んで、再び剣の勝負。

【川島】「今よ！ブルースラッシュ！」
そこを川島が攻撃。しかし、
【森野】「デーモンレイズ！」
なんと森野は空いてる左手で一撃。普通の人に利き手でない手で魔術を放つなど、簡単にはできません。
そして同時に神楽坂を薙ぎ払います。

【神楽坂】「これでもダメか・・・」
【川島】「となれば、後は・・・」
と、話しているところを、森野は見逃しませんでした。
話しているということは、２人はそれなりの距離にいるということ。つまり、同時に狙える、ということ。

【森野】「残念だけど、これで終わりだ・・・
　　　　　飲み込め地獄！ファイナル・ヘルバウンズ！！」
【神楽坂＆川島】「！！！」
森野の必殺技。巨大な黒い閃光が、２人を飲み込んでいきました。

＜中編に続く＞